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『リバース』のドラマはひどい?最終回や原作差を検証

映画・ドラマ

皆さんは『リバース』というドラマを知っていますか?

湊かなえさんの同名小説を原作に、藤原竜也さん主演で2017年にTBS系で放送されたヒューマンミステリーです。

親友を失った過去を抱える深瀬和久を中心に、大学時代の仲間たちが隠してきた記憶と罪を少しずつ掘り返していく物語で、最終回まで犯人や真相を予想しながら見られる作りになっています。

ところが作品名を調べると、『リバース』のドラマはひどい、最終回が微妙、結末に納得できないといった評価も出てくるんすよね。

一方で、面白いという感想やキャストの演技、細かく配置された伏線を評価する声もかなり多く、原作との違いまで知ると印象がガラッと変わります。

特に厄介なのが、『リバース』は単純な犯人当てドラマではないことです。

誰が何をしたのかだけ追うと肩透かしに感じる部分がありますが、登場人物が自分に都合よく作り替えてきた記憶を映像で少しずつ反転させていくドラマとして見ると、めちゃくちゃ面白い。

この記事では重要箇所のネタバレを必要以上に明かさず、最終回、犯人、伏線、原作との違い、感想や評判まで、年間数百本の映像作品を見ているtatami目線で掘っていきます。

  • 『リバース』のドラマがひどいと言われる理由
  • 最終回や犯人に賛否が出る理由
  • 伏線と映像演出が評価されるポイント
  • 原作との違いとキャストの魅力

『リバース』のドラマはひどい?理由を検証

まず結論から言うと、僕は『リバース』を「ひどいドラマ」と切ってしまうのはかなりもったいないと思っています。

確かに、ミステリーとして見ると引っ張り方が長い部分や、終盤の展開を少し都合よく感じる部分はあります。

しかし、その欠点以上に面白いのが、同じ過去の出来事を複数の人物の記憶から何度も撮り直す構造です。

項目内容
作品名『リバース』
放送2017年
話数全10話
主演藤原竜也
原作湊かなえ『リバース』
脚本奥寺佐渡子、清水友佳子
演出塚原あゆ子、山本剛義、村尾嘉昭
制作ドリマックス・テレビジョン、TBS

しかも制作陣には『夜行観覧車』『Nのために』に関わったスタッフが再集結しています。

なので両作品が好きな人なら、冷たい画面の中へ暖色の光を差し込む映像、何気ない小道具を後から意味のある情報へ変える見せ方、過去と現在を往復させる編集などに「あ、この系譜だ」と気づくはずです。

逆に、この演出が見慣れている人には既視感として映る。

ここが最初の評価ポイントです。

最終回がひどい?

『リバース』で最も意見が分かれやすいのは、やっぱり最終回です。

個人的には「ひどい」というより、第9話までと最終回で作品の役割が変わったことへの違和感が大きいと思っています。

それまでの『リバース』は、疑う、隠す、思い出す、また疑うというサスペンスの推進力で進んできます。

それが終盤になると、真相そのものより「真実を知った人間が、そのあとどう生きるのか」にカメラが向くんです。

つまり謎解きのアクセルを踏み続けてきたドラマが、最後だけ人間ドラマへ大きく舵を切る。

犯人当ての快感を求めていた人が「え、そこをじっくりやるの?」となるのは分かります。

しかも原作の持つ後味と比べると、ドラマ版は登場人物たちのその先をかなり丁寧に描きます。

この方向を「救いがあってよかった」と感じるか、「綺麗に着地させすぎ」と感じるかで評価が割れるんすよね。

あえて苦言を呈すると、終盤には偶然や追加された出来事が重なり、ミステリーとして少し説明量が増えた感覚はあります。

それまで人物の表情や記憶の食い違いだけで引っ張ってきただけに、「最後は人の感情だけで押し切ってほしかった」と感じる人がいても不思議ではありません。

ただ、それでも僕は最終回を否定しきれません。

なぜなら『リバース』がずっと描いてきたのは犯人ではなく、罪悪感を抱えた人間が過去をどう記憶しているかだからです。

真相が分かった瞬間に終了していたら、むしろテレビドラマ版としては途中で幕が下りた感覚が残ったと思います。

結末をネタバレ

重要な真相を全部書いてしまうと、この作品を見る意味をかなり奪ってしまうので、ここでは結末の構造だけ触れます。

『リバース』の結末で重要なのは、最初に想像していたような「悪意を持った一人の犯人を突き止めて終了」というタイプではないことです。

過去の事件には複数の人物の行動、知らなかった事実、偶然、そして善意までが重なっています。

ここが湊かなえ作品らしい。

誰か一人を悪人にできれば、視聴者はそいつを憎んでスッキリできます。

でも『リバース』は、そんな逃げ道をあまり用意してくれません。

悪意がなかったことと、責任がないことは同じなのか。

この問いが残ります。

僕はここ、かなり現実の人間関係に近いと思うんですよ。

仕事でも友人関係でも、「そんなつもりじゃなかった」で相手を傷つけてしまうことがあります。

本人の中では善意でも、受け取った側から見れば結果は変わらない。

『リバース』はそれをサスペンスに巨大化して見せています。

結末の面白さは「誰が悪かったか」ではなく、「知らなかったことによる罪とどう向き合うか」にあります。

なのでネタバレサイトで真犯人だけ確認してしまうと、この作品の面白さを半分くらい落としてしまうんすよ。

表情、沈黙、過去映像の変化まで含めて初めて効く結末です。

犯人は誰?

これも少しややこしいところで、『リバース』には一種類の「犯人」しか存在しません、という構造ではありません。

物語の現在で起きている告発に関する人物と、10年前の出来事に関係した人物、そして深瀬たちが想像していた犯人像は別々に考える必要があります。

ここを全部ひとまとめにして「犯人は○○」と説明すると、『リバース』の仕掛けをかなり雑にしてしまいます。

むしろ面白いのは、視聴者自身が勝手に犯人を作ってしまうことです。

怪しい人物のアップを少し長くする。

意味ありげな視線を挟む。

直後に不穏な音を入れる。

これだけで人間は「あいつ絶対怪しい」と思う。

映像って怖いっすね。

『リバース』はこの心理をかなり利用しています。

特に武田鉄矢さん演じる小笠原が登場すると、画面そのものに疑いの空気が増える。

広角気味に人物同士の距離を見せる場面と、一人だけを切り取る寄りの画を交互に使うことで、「同じグループにいるのに誰も完全には信用できない」という状態を作っています。

そして最後まで見ると、犯人探しをしていた視聴者自身が、人物の一面しか見ていなかったことにも気づかされます。

犯人当てミステリーとして入り、人間を見るドラマにひっくり返される。

タイトル通りのリバースっすね。

伏線を考察

『リバース』で僕が一番好きなのは伏線の置き方です。

派手な意味深カットだけではなく、食べ物、会話、店、旅行中の何気ない行動など、日常の中に情報を潜ませています。

初見ではキャラクターの性格を説明するだけの場面に見える。

ところが後から見返すと「いや、もうここで出してるやん」となる。

この再視聴性能がかなり高いです。

TBS公式の当時のファンメッセージにも、同じ場面を人物ごとに少し違う角度から見せる演出や、見返すことで気づく伏線を評価する投稿が残っています。

ただし、公式サイトの投稿欄なので、それだけで世間全体の評価を代表しているとは考えないほうがいいです。

それでも、リアルタイム視聴時から映像の細部を拾っていた視聴者がいたことは興味深いです。

特に巧いのが、過去の映像を絶対的な事実として扱っていないこと。

人間の回想って、防犯カメラの録画じゃないですからね。

誰が思い出しているかによって、自分の立ち位置も相手の印象も変わる。

『リバース』では同じ出来事を別人物の記憶から見せ直すことで、過去映像そのものを更新していきます。

これ、脚本だけでは成立しません。

カメラ位置、役者の視線、編集点まで変えて初めて「記憶がリバースした」ことが画面で伝わります。

年間何百本も見ていると、伏線を台詞だけで置く作品は大量にあります。

でも本作は映像そのものを伏線にしている。

そこはかなり好きです。

原作との違い

『リバース』のドラマを評価するとき、原作との違いは避けて通れません。

湊かなえさんの原作小説を土台にしていますが、ドラマ版には独自の人物やエピソードが加えられ、原作の先まで物語を広げています。

TBSも公式に、ドラマでは原作の結末後の世界まで描かれる作品だと案内しています。

ここが原作ファンの評価を大きく分けるところ。

原作の鋭い余韻が好きな人ほど、「そこから先は想像に任せてほしい」と感じる可能性があります。

僕も原作ものを見るとき、説明を足せば足すほどいいとは思っていません。

映画やドラマって、分からない部分を残したほうが頭から離れなくなることもあります。

一方で連続ドラマには、数週間かけて登場人物と付き合ってきた視聴者がいます。

その人物たちを真相発覚の瞬間だけで放置するより、「で、この人たちは明日からどうするの?」まで撮りたくなるのも理解できる。

つまり原作とドラマでは、どこを物語のゴールとするかが違うんです。

原作は講談社から刊行された湊かなえさんの小説です。

ドラマ版の制作背景やスタッフ情報は(出典:TBS金曜ドラマ『リバース』公式サイト)で確認できます。

僕なら、どちらが正解かではなく「原作はここで切ったのに、ドラマはなぜ続きを描いたのか」を考えながら見るのをおすすめします。

それだけで改変がミス探しではなく、映像化の選択として見えてきます。

『リバース』のドラマはひどい?評価を調査

ここからは作品そのものへの評価を見ていきます。

ネットには厳しい感想もありますが、「ひどい」で検索した結果だけ見て作品全体の評判だと思うのは危険です。

実際、現在のFilmarksでは『リバース』は3.9前後の評価で、レビュー数も1万件を大きく超えています。

もちろんレビューサイトの点数は絶対的な作品評価ではありません。

ただ、低評価一色の作品ではないことを見る一つの目安にはなります。

さらにTBS公式によると、本作は第8回コンフィデンスアワード・ドラマ賞で作品賞と脚本賞を受賞しており、特に原作のその後まで描いた脚本も評価対象になっています。

つまり検索候補の「ひどい」と、実際の作品評価にはかなり温度差があるんです。

感想と評判

否定的な感想で出やすいのは、主に「展開を引っ張りすぎ」「過去作品と演出が似ている」「原作と違う」「登場人物にイライラする」といった部分です。

この中で個人的に一番分かるのは、引っ張り方への不満。

各話の最後に新しい疑いを置いて次週へつなぐ連続ドラマなので、配信で一気見すると「まだ真相を隠すのか」と感じる瞬間があります。

リアルタイムで一週間待つ前提の2017年型ドラマと、数時間で完走する現在の配信視聴ではテンポの感じ方が違うんですよね。

そして登場人物もかなり面倒くさい。

誰かが何かを隠し、別の誰かも自分を守ろうとする。

「最初から全部話せよ!」と言いたくなる。

でも、ぶっちゃけ現実の人間もそんなに合理的じゃないんすよ。

自分に都合の悪い過去を10年間抱えていたら、突然現れた誰かに全部説明できる人のほうが珍しい。

だから僕は、このイライラは脚本の欠点であると同時に、人間臭さでもあると思っています。

むしろ全員が冷静に情報共有して犯人捜しを始めたら、それはそれで『リバース』じゃない。

視聴者が登場人物へ感じる苛立ちまで、罪悪感で歪んだ人間関係の一部になっているんです。

面白いとの声

好意的な感想では、先が読めない展開、伏線、キャスト、主題歌、映像の雰囲気などがよく挙げられています。

僕が特に推したいのは、毎話の終わらせ方。

『リバース』は「衝撃展開があります!」と派手に見せるだけではなく、会話の途中で視線を止めたり、意味の分からない情報を一つだけ残したりして終わる回が多い。

その直後にシェネルさんの「Destiny」が入ってくる。

これがズルい。

本編中では感情を抑えていた人物の気持ちを、エンディングで一気に解放するような役割を持っているんです。

ドラマの主題歌って作品の最後に流れるオマケになってしまうこともありますが、『リバース』では編集の一部としてかなり機能しています。

さらに面白いのが、過去の広沢像が話数を重ねるほど変わっていくこと。

最初は「死んだ親友」という記号に近かった人物が、複数の人の証言を通して少しずつ立体的になります。

人が亡くなると、残された側はその人を美化してしまうことがあります。

嫌だった部分や面倒だった部分まで消して、「いい人だった」という記憶に変えてしまう。

『リバース』はそこまで綺麗にはさせてくれません。

知れば知るほど広沢が一人の生身の人間になっていく。

ミステリーの真相より、ここが僕には刺さりました。

キャストの評価

キャストは『リバース』のかなり大きな魅力です。

役名キャスト印象
深瀬和久藤原竜也自信のなさと優しさ
越智美穂子戸田恵梨香明るさの奥の複雑さ
浅見康介玉森裕太冷静さと罪悪感
広沢由樹小池徹平掴めない透明感
谷原康生市原隼人陽気さと脆さ
村井隆明三浦貴大立場に縛られる苦しさ
小笠原俊雄武田鉄矢物語を揺らす圧力

なかでも藤原竜也さんが面白いです。

藤原さんというと声を張り、大きな感情を爆発させる役の印象がある人も多いと思います。

ところが深瀬は逆。

猫背気味で歩き、相手の顔をまっすぐ見られず、言葉が口から出るまで一拍遅れる。

芝居を小さくすることで、「自分には価値がない」と思い込んでいる人物を身体から作っています。

これ、単純に声を小さくすれば成立する芝居じゃないんですよ。

立っている時の重心、肩の入り方、会話で相手との距離を詰められない感じまで深瀬になっている。

TBS公式インタビューでも、藤原さん自身が深瀬をこれまで演じたことのない役だと話しています。

戸田恵梨香さんも、表面上は普通の恋人なのに、話が進んだあとで序盤を見直すと表情の意味が変わる芝居をしています。

小池徹平さんの広沢もいいっすね。

柔らかい笑顔なのに、視聴者が最後まで完全には掴めない。

亡くなった人物を回想だけで存在させ続ける役なので、普通に演じるとただの「いい人」になります。

そこへ少し距離のある空気を残しているから、何話見ても広沢についてもっと知りたくなるんです。

原作の結末

原作とドラマを比較するとき、一番大きいのは結末をどこで切るかです。

具体的な真相そのものは伏せますが、原作はある事実が深瀬へ突きつけられたところで、読者をかなり厳しい感情の中へ置いていきます。

読者側に「このあと彼はどうするんだろう」を考えさせるタイプの終わり方です。

ドラマはそこからさらに人物たちを追います。

なので原作から入った人ほど、最終回の印象が変わりやすい。

僕はここを「原作より甘い」とだけ評価するのは少し違うと思っています。

小説なら文章を閉じた瞬間、読者の頭の中で物語を続けられます。

一方、連続ドラマでは数か月かけて俳優の顔を見続けます。

視聴者が人物に持つ感情の量が違う。

だからドラマ版は、真相の衝撃よりも、その事実を背負った人間の顔を最後に撮る選択をしたんじゃないかと僕は見ています。

映像作品って、結局最後に何を画面へ残すかなんすよ。

犯人の顔なのか、事件現場なのか、生き残った人間なのか。

『リバース』は最後に人間を残した。

それが好みに合わなければ「原作のほうが刺さった」になるし、人物に感情移入していれば「ドラマまで見てよかった」になる。

どちらも自然な感想です。

リバースはひどい?

結論として、『リバース』のドラマはひどい作品ではありません。

むしろ検索で「ひどい」と出てくる作品の中では、かなり評価されている側だと思います。

ただし、不満が出るポイント自体は理解できます。

  • 真相までの引っ張りが長く感じる
  • 終盤に情報が集中する
  • 原作にはない展開が加わっている
  • 最終回が綺麗にまとまりすぎと感じる人もいる
  • 登場人物の言動にイライラしやすい

この辺は確かにあります。

僕も全部を完璧だとは思っていません。

特にサスペンスとして加速している時に別人物のエピソードへ移ると、「今そこじゃないんだよ!」となる瞬間はありました笑。

でも、その寄り道があるからこそ、最後には全員が単なる容疑者ではなく、一人の生活者として見えてきます。

『リバース』の本当の面白さは、犯人当てより人間は自分の記憶をどれだけ都合よく編集して生きているのかという部分です。

僕らも昔の友人関係を思い返す時、自分が悪かった場面は少し薄くなって、相手にされた嫌なことだけ鮮明だったりします。

逆もあります。

時間が経つほど嫌だった人を美化して、「あの頃は楽しかったな」と思ってしまう。

記憶って事実の保存じゃなく、現在の自分が何度も編集している映像なんですよね。

『リバース』では、その編集済みの記憶を一枚ずつ剥がしていく。

だから同じ旅行の回想を何度も見せても退屈しない。

前回と同じ映像に見えて、意味だけが変わるからです。

tatami的な結論:『リバース』は「誰が犯人なのか」を最短で知りたい人より、「人はなぜ嘘をつくのか」「記憶はどこまで信用できるのか」を考えながら見る人に刺さるドラマです。

そして個人的には、一気見より少し間を空けて見るのも面白いと思います。

各話を見終えたあとに「あいつが怪しい」「いや、こっちかも」と一度自分の中で犯人像を作る。

それから次を見る。

すると自分がいかに映像の誘導へ簡単に乗せられていたか分かります。

それも含めてこのドラマの遊びです。

原作を先に読むか迷っているなら、個人的にはドラマを未見のまま一度完走してから小説へ進むのもおすすめです。

先に結末を知ってしまうと、役者の視線や小道具が全部「伏線」に見えてしまいます。

何も知らずに見れば、ただの日常だった場面が後から反転する快感をそのまま味わえます。

逆にすでに原作を読んでいるなら、犯人探しではなく「どこを映像向けに変えたのか」「原作にない人物をなぜ置いたのか」という脚色を見るとかなり楽しいです。

検索候補の「ひどい」だけを見てスルーするには惜しい作品。

最終回への好き嫌いはあっても、脚本、演出、俳優の芝居まで語れるポイントが多く、放送から時間が経っても感想が出続ける理由はそこにあると思います。

作品情報や放送・販売・配信状況は変更される場合があります。

正確な情報はTBSなど各公式サイトをご確認ください。

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