皆さんは『MEG ザ・モンスター』という映画を知っていますか?
2018年に公開された、全長23メートルの巨大ザメとジェイソン・ステイサムが対決する海洋パニック映画です。
巨大ザメが暴れ回るという、設定だけでもテンションが上がる作品なのですが、検索すると『MEG ザ・モンスター』はひどい、つまらない、怖くない、CGが不自然といった厳しい意見も出てきます。
一方で、何も考えずに楽しめる、ステイサムがかっこいい、サメ映画として十分面白いという感想もあり、評価が分かれているんですよね。
僕が気になるのは、これらの評価が単なる好みの違いなのか、それとも脚本や映像演出に具体的な問題があるのかという点です。
そもそも、同じサメ映画でも『ジョーズ』のような恐怖を期待するのか、巨大生物との派手な戦いを楽しみたいのかで、求めるものが全然違ってきます。
そこで今回は、ストーリーの構造、CGの見せ方、恐怖演出、登場人物の描写、実際の口コミなどを取り上げながら、『MEG ザ・モンスター』がひどいと言われる理由を映像オタク目線で掘り下げていきます。
- 『MEG ザ・モンスター』がひどいと言われる理由
- ストーリーやCG、恐怖演出への不満
- 実際の口コミや評価が分かれるポイント
- 巨大ザメ映画としての魅力と楽しみ方
『MEG ザ・モンスター』がひどいと言われる理由
まずは『MEG ザ・モンスター』に対する否定的な評価から見ていきましょう。
本作への不満には、ストーリーが単純すぎる、緊張感が続かない、CGに違和感があるなど、いくつかの共通点があります。
ただ、これらを全部まとめて駄作と判断してしまうのは、少しもったいない気もするんですよね。
どのような演出が期待外れにつながったのか、一つずつ考えていきます。
つまらない?
『MEG ザ・モンスター』がつまらないと言われる最大の理由は、巨大ザメという魅力的な題材に対して、物語の展開が想像の範囲内に収まりやすいことだと考えています。
全長23メートルという、とんでもない大きさのサメが登場するわけです。
普通なら、想像もできないほど恐ろしい事態が起こりそうじゃないですか。
しかし、実際の物語は比較的オーソドックスなモンスターパニック映画の構成になっています。
未知の生物が発見され、被害が発生し、人間たちが対策を考えるという流れは、ジャンルに親しんでいる人ほど先を予想しやすいんですよね。
もちろん、王道展開そのものが悪いわけではありません。
むしろ僕は、こういう映画には定番のお約束が必要だと思っています。
問題は、観客の予想を裏切る場面が少ないと、巨大ザメの存在まで予定調和に見えてしまうことなんです。
例えば『ジュラシック・パーク』では、恐竜の圧倒的な存在感に加えて、施設の安全性が崩れていく過程にも緊張感がありました。
登場人物が何を失い、どのような危険に追い込まれるのかが、段階的に描かれていたわけです。
一方、本作は危機的状況になっても、どこかアクション映画らしい安心感が漂っています。
そのため、恐怖や絶望を楽しみたかった人には物足りなくても、娯楽作品として気軽に楽しみたい人にはちょうどいい。
個人的には、本作は本格的な海洋ホラーよりも、巨大ザメを使ったアクション娯楽作品として見る方が魅力を発見しやすいと感じます。
つまらないという評価の背景には、作品の出来だけでなく、鑑賞前に想像していた映画とのズレも大きく関係しているんです。
ストーリーが雑
ストーリーが雑だという批判については、僕も引っかかる部分があります。
本作は、深海探査という科学的な設定から始まるにもかかわらず、物語が進むにつれてアクション映画特有の大胆な展開が増えていきます。
未知の海域に到達する技術や、極限状態での救助活動など、現実的に考えればかなり難しそうなことも、比較的スムーズに進んでしまうんですよね。
もちろん、巨大ザメが現代に姿を現すという時点で、科学的なリアリティーだけを追求する映画ではありません。
それでも、劇中で提示された危険や制約には、ある程度の説得力が欲しいところです。
というのも、パニック映画の面白さは、主人公たちが簡単には突破できない状況をどう切り抜けるかにあるからです。
絶望的な環境に置かれても、次々と都合のよい解決策が登場すると、観客は危機を深刻に受け止めにくくなってしまいます。
本作では特に、深海探査の緊張感と、その後の派手なアクションの間に、雰囲気の違いがあります。
序盤では未知の海域に対する不安が描かれますが、後半になるほど巨大ザメとの直接対決に比重が移っていくんです。
このジャンルの変化を楽しめるかどうかも、評価を左右するポイントですね。
また、登場人物それぞれの背景を掘り下げる時間が十分とはいえず、物語のために配置された人物に見える場面もあります。
危機的状況で大切な仲間がどう行動するのか、そこで何を犠牲にするのか。
そうした選択にもう少し時間を使っていれば、アクションの迫力だけでなく、人間ドラマにも厚みが生まれたはずです。
とはいえ、113分という上映時間の中で、多数の登場人物と巨大ザメの見せ場を両立させるのは簡単ではありません。
本作は人物描写を深く追うよりも、テンポよく危機を発生させる方向を選んだ映画なんでしょうね。
ストーリーへの評価が分かれるポイント
科学的な説得力や人物の成長を重視すると不満が残りやすい一方、派手なアクションと分かりやすい展開を求める人には楽しみやすい構成です。
怖くない?
巨大ザメが登場するのに怖くないという感想は、かなり興味深いですね。
なぜなら、映像に登場する生物の大きさと、観客が感じる恐怖の大きさは、必ずしも比例しないからです。
例えば『ジョーズ』では、サメの姿が見えない時間が恐怖を生み出す重要な要素になっています。
海面を見ても何も分からない、でも水中には何かがいるかもしれない。
この不確実性こそ、観客の想像力を刺激する仕組みなんですよね。
一方、『MEG ザ・モンスター』は、巨大ザメの姿そのものを見せることで迫力を生み出しています。
つまり、恐怖の演出方法が根本的に違うんです。
本作にも、暗い海中や狭い空間を利用した緊迫した場面はあります。
しかし、物語が進むにつれてサメの全体像や動きが分かるようになり、未知の存在としての不気味さは次第に薄れていきます。
しかも主人公がジェイソン・ステイサムですからね。
観客は無意識のうちに、彼なら何とかしてくれるだろうと期待してしまいます。
これはアクションスターを起用するメリットであると同時に、ホラー映画としては難しい部分でもあります。
主人公への信頼感が大きくなるほど、観客が感じる絶望感は小さくなりやすいからです。
僕は、本作の怖さは心理的な恐怖よりも、巨大生物が人間の生活圏に侵入してくる視覚的な衝撃にあると思っています。
特に、海の広大さと人間の小ささを同じ画面で見せる場面には、巨大生物映画ならではの魅力があります。
なので、眠れなくなるほど怖いサメ映画を期待すると拍子抜けするかもしれません。
逆に、適度なスリルを楽しみたい人には、ちょうどよい恐怖表現ともいえます。
CGが不自然?
『MEG ザ・モンスター』のCGについては、迫力があるという意見と、不自然に見えるという意見の両方があります。
ここは映像好きとして、かなり語りたい部分です。
そもそも本作のような巨大生物映画では、CGの品質だけでなく、カメラの位置や光の当たり方、周囲の物体との大きさの比較が重要になります。
どれだけ精密にサメの表皮を作り込んでも、周囲の海水や船舶との関係が自然に見えなければ、映像全体が嘘っぽく感じられるんです。
本作では、深海を舞台にした場面と、明るい海上を舞台にした場面で、CGの印象がかなり変わります。
暗い水中では、光が届く範囲が限られているため、巨大ザメの全体像を一度に見せる必要がありません。
そのため、部分的な形や動きだけでも十分に存在感を演出できます。
しかし、明るい海面付近では話が別です。
サメの全身が見えやすくなり、水しぶきや波、船との位置関係まで同時に表現しなければなりません。
そうなると、巨大生物が水中で動く際の重量感や、水の抵抗をどう見せるかが難しくなります。
実際、本作には動きが滑らかすぎるように見える場面もあり、そこに違和感を覚える人がいるのは理解できます。
ただ、僕は単純にCGがひどいと切り捨てるのも違うと思っています。
巨大ザメと船や人間を同じ画面に収め、スケールの違いを一瞬で伝える映像には、かなりの工夫が感じられるからです。
特に、巨大ザメの大きさは、サメ単体の映像よりも、人間や船と比較できる構図でこそ伝わるんですよね。
本作のCGは、リアリティーよりも視覚的な分かりやすさを優先する場面があります。
それが迫力につながる一方で、現実感を求める観客には不自然に映るのでしょう。
映像の完成度を判断するうえでは、質感だけでなく、どのような感情を観客に与えるための映像なのかも見ておきたいところです。
中国色が強い?
本作の評価を調べていると、中国色が強いという意見も見られます。
実際、『MEG ザ・モンスター』は中国の映画会社も製作に参加した作品で、登場人物や舞台設定にも国際的な要素が盛り込まれています。
リー・ビンビン演じるスーインをはじめ、中国に関係する登場人物が物語の中心に配置されているのも特徴です。
ただ、中国人の登場人物が多いこと自体を問題として捉える必要はありません。
そもそも深海探査という題材なら、さまざまな国の研究者が協力する設定は自然ですし、国際的なチームだからこそ描ける人間関係もあります。
僕が注目したいのは、製作上の事情が、観客に物語の都合として見えてしまう瞬間があるかどうかです。
例えば、登場人物の役割や会話の流れが不自然に感じられたとき、観客は映画の世界から少し意識が離れてしまいます。
その際、作品の共同製作体制を知っている人ほど、中国市場への配慮ではないかと考えてしまうこともあるでしょう。
もっとも、特定の場面が中国市場を意識して決定されたものなのかは、製作陣の発言などがなければ断定できません。
そこは事実と推測を分けて考える必要があります。
映画というのは、作品であると同時に、世界中の観客に届けるための商品でもあります。
だからこそ、大規模な映画製作では、物語の魅力と商業的な判断をどう両立させるかが課題になるんですよね。
個人的には、文化的な背景の異なる人物が協力する設定そのものは、本作の魅力になり得ると思っています。
ただし、人物の国籍や立場よりも、本人が何を考えて行動しているのかが伝わらなければ、キャラクターは薄く感じられてしまいます。
問題にするべきなのは中国色の有無ではなく、登場人物が物語の中で自然に機能しているかどうかです。
その視点で見ると、本作の評価が分かれる理由も少し見えてくるんじゃないでしょうか。
演技への不満
演技に関しては、ジェイソン・ステイサムの存在感が作品全体を大きく左右しています。
彼が演じるジョナス・テイラーは、過去の救助活動に関する苦い経験を抱えながら、危険な任務に向き合う人物です。
ステイサムといえば、寡黙で腕っぷしが強く、危険な状況でも冷静に行動する役柄が似合う俳優ですよね。
今回もそのイメージは健在で、巨大ザメを相手にしても頼もしさが失われません。
ただ、これが問題になる場面もあります。
普通の人間が怪物に襲われる映画なら、観客は登場人物が本当に生き残れるのか不安になるものです。
しかし、ステイサムが画面にいると、どうしてもアクション映画の主人公として見てしまうんですよね。
そのため、恐怖映画としての緊張感よりも、彼がどうやって危機を突破するのかに注目が集まります。
また、脇役たちの人物描写についても、もう少し掘り下げてほしかったところです。
登場人物はそれぞれ異なる専門分野や性格を持っていますが、物語の中で個性を十分に発揮できていないと感じる場面があります。
特にパニック映画では、人物同士の信頼関係や衝突が重要です。
同じ危機に直面しても、誰かを助けようとする人、自分の利益を優先する人、恐怖で動けなくなる人など、反応には違いがあります。
そこを丁寧に描くことで、単なるサメとの戦いが人間ドラマにもなるんです。
本作では俳優の演技が悪いというより、脚本が各人物に与えている役割が限定的なことも、不満の原因になっているように感じます。
ちなみに、ステイサムのアクション俳優としての魅力については、『エクスペンダブルズ4』がひどいと言われる理由を考察した記事でも取り上げています。
同じ俳優でも、作品によってアクションの見せ方がどう変わるのかを比較すると面白いっすね。
主なキャストと日本語吹き替え
| 登場人物 | 俳優 | 日本語吹き替え |
|---|---|---|
| ジョナス・テイラー | ジェイソン・ステイサム | 山路和弘 |
| スーイン | リー・ビンビン | 魏涼子 |
| モリス | レイン・ウィルソン | 伊藤健太郎 |
| ジャックス | ルビー・ローズ | 清水はる香 |
| ジャン博士 | ウィンストン・チャオ | 加藤亮夫 |
| マック | クリフ・カーティス | 川島得愛 |
日本語吹き替えのキャストは、ワーナー・ブラザースの公式作品情報を基に掲載しています。
『MEG ザ・モンスター』はひどいだけ?
ここまで否定的な意見を中心に取り上げてきましたが、『MEG ザ・モンスター』には評価できる部分もちゃんとあります。
巨大ザメの映像的なインパクトや、ジェイソン・ステイサムを中心としたアクションなど、娯楽映画として楽しめる要素も多いんです。
ここからは実際の評価や口コミを確認しながら、本作の魅力と、鑑賞する際に知っておきたいポイントを考えていきます。
評価と口コミ
『MEG ザ・モンスター』の評価を客観的に見ると、海外では厳しめの意見がありつつ、日本では比較的気軽に楽しめる作品として受け止められている傾向も見られます。
主な映画レビューサイトの評価を見てみましょう。
| レビューサイト | 評価 | 評価の種類 |
|---|---|---|
| Filmarks | 約3.4/5 | 国内ユーザー評価 |
| 映画.com | 約3.0/5 | 国内ユーザー評価 |
| Rotten Tomatoes | 47% | 批評家の肯定的評価割合 |
| Rotten Tomatoes | 44% | 観客の肯定的評価割合 |
| Metacritic | 46/100 | 批評家による加重平均 |
これらは2026年11月時点で確認できた、おおよその評価です。
評価件数やスコアは随時変動するため、最新の数字は各レビューサイトで確認してください。
また、評価方法が異なるため、数値をそのまま比較することはできません。
それでも、作品に対する意見が割れていることは十分に伝わってきます。
否定的な口コミで目立つのは、ストーリーの単純さ、サメ映画としての怖さの不足、予想しやすい展開などです。
一方、肯定的な口コミでは、巨大ザメの迫力、ステイサムのアクション、気軽に鑑賞できる娯楽性が評価されています。
この違い、個人的にはかなり納得できます。
なぜなら、映画としての完成度を重視する人と、その場の楽しさを求める人では、採点の基準そのものが違うからです。
例えば、脚本の整合性を重視する観客なら、科学的に無理がある設定や都合のよい展開が気になるでしょう。
しかし、巨大ザメとアクションスターの戦いを楽しみたい人なら、そうした部分をあまり気にしないかもしれません。
むしろ、少々強引でも派手な場面が続く方が楽しいという人もいるはずです。
僕は映画の評価を見るとき、点数そのものよりも、その人が何を期待していたのかを重視しています。
同じ60点という評価でも、期待外れだったという60点と、気軽に楽しめて満足した60点では意味がまるで違うんですよね。
本作も、低評価だけを見て避けるより、どの部分に不満が集まっているのかを知ったうえで判断するのがおすすめです。
面白い見どころ
ここからは『MEG ザ・モンスター』の魅力について考えてみましょう。
本作の最大の見どころは、やはり全長23メートルという巨大ザメの圧倒的なスケールです。
数字だけ聞いてもピンとこないかもしれませんが、一般的なホホジロザメよりもはるかに大きい生物が海中を移動するわけです。
しかも、その相手と戦うのは基本的に普通の人間です。
この体格差だけでも、映像としての面白さがあります。
僕が注目したいのは、巨大ザメと人間を同じ画面に収めた際の構図です。
遠景では巨大ザメの全体像を見せ、近景では人間の表情や動作に注目させることで、両者の大きさの違いが視覚的に伝わります。
画面の中で大きさの基準になる物体を置くことは、巨大生物を描くうえで重要な技術なんですよね。
単に大きなサメを映すだけなら、観客はすぐにそのサイズに慣れてしまいます。
しかし、船や人間と比較することで、何度でも巨大さを印象づけられるわけです。
さらに本作は、ジェイソン・ステイサムという俳優の魅力を最大限に利用しています。
彼のアクションは、派手な動きの中にも余計な装飾が少なく、行動の目的が分かりやすいのが特徴です。
誰を助けようとしているのか、何を回避しようとしているのかが伝わるため、複雑な説明がなくても場面を楽しめます。
また、深海と海上では、映像の雰囲気が大きく異なります。
暗い深海では未知の存在に対する不安が中心ですが、開放的な海上では巨大生物のスケールを見せる方向へ変化します。
この切り替えも、本作の映像的な特徴の一つですね。
そして何より、巨大ザメとステイサムが戦うという、頭の悪そうな企画を大真面目に実現しているところが好きなんですよ。
いや、これ褒めてますからね。笑
映画には、深いテーマを考えさせられる作品もあれば、目の前の映像にひたすら興奮する作品もあります。
本作は間違いなく後者に近いタイプです。
仕事や勉強で疲れたとき、難解な物語を追う気力はないけれど、何か刺激的な映画を見たいということもありますよね。
そういう日に、分かりやすい目的と派手な映像で楽しませてくれる作品には、ちゃんと価値があると思っています。
グロ描写は?
『MEG ザ・モンスター』を見る前に、グロテスクな描写がどの程度あるのか気になる人もいるでしょう。
巨大ザメが人間を襲う映画ですから、当然ながら危険な場面や流血を伴う表現はあります。
ただし、本作は人体の損傷を細かく見せることに重点を置いたホラー映画ではありません。
アメリカではPG-13に指定されており、極端に残酷な描写を前面に押し出した作品とは方向性が異なります。
日本でも劇場公開時はG区分でしたが、これは誰にとっても怖くないことを保証するものではありません。
サメへの恐怖心がある人や、海中で襲われる場面が苦手な人には、十分に刺激がある内容です。
映像演出という観点から見ると、本作は直接的な残酷描写よりも、サメの接近や突然の襲撃を利用して緊張感を生み出しています。
つまり、見せる恐怖よりも、危険が迫ってくる状況を重視しているんです。
この手法は、幅広い観客に楽しんでもらうという意味では合理的な選択です。
一方で、過激なサメ映画を期待している人には物足りないかもしれません。
例えば『ディープ・ブルー』のように、登場人物が突然危険にさらされる展開や残酷さを期待すると、本作は少しマイルドに感じる可能性があります。
ただ、グロ描写が少ないからといって、映画の迫力まで小さくなるわけではありません。
むしろ、直接的な暴力表現を抑えながら、巨大ザメの脅威をどう伝えるのかという演出上の課題があります。
本作は、その答えとして大きさ、スピード、水中の視界などを利用しているわけですね。
怖い映像が苦手な人への注意点
本作には、巨大ザメによる襲撃、突然の驚かせる演出、流血、動物が危険にさらされる場面などが含まれます。
残酷描写を控えめに感じる人もいますが、恐怖の感じ方には個人差があります。
小さな子どもと鑑賞する場合などは、事前に作品の内容や年齢区分を確認し、不安があれば無理に視聴しないようにしてください。
結末とネタバレ
『MEG ザ・モンスター』の結末については、詳しい展開を知らずに鑑賞することをおすすめします。
というのも、本作は複雑な謎解きよりも、目の前の危機がどのように解決されるのかを楽しむ映画だからです。
結末に至る細かな展開を先に知ってしまうと、アクションシーンで感じられる緊張感も薄れてしまいます。
なので、ここでは重要な展開や生存者の情報には触れず、物語の終盤がどのような方向性で描かれているのかだけ考えていきます。
本作の終盤は、序盤の深海探査とは異なり、巨大ザメとの対決が物語の中心になります。
未知の存在に対する恐怖から、目の前の脅威にどう立ち向かうのかというアクション映画的な方向へ進んでいくんです。
そのため、観客が最後まで注目するのは、巨大ザメの正体を解明することよりも、登場人物たちが危機を突破できるかどうかです。
この構造は非常に分かりやすく、娯楽映画としての満足感につながっています。
ただ、映画全体を通して一貫した恐怖を求めている人には、終盤の雰囲気が軽く感じられるかもしれません。
本作がホラーとして評価されにくい理由の一つも、こうした物語の方向性にあると考えています。
また、巨大生物映画には、人間が自然を支配しようとした結果、想像を超えた危機に直面するというテーマがよく登場します。
本作にも、未知の世界を探査する人間の好奇心と、それに伴う危険という要素が含まれています。
個人的には、このテーマをもう少し深掘りしてほしかった気持ちもあります。
もし、人間が科学技術を過信することへの警鐘や、未知の生物にどう向き合うべきかという問いがさらに描かれていれば、結末の意味も変わってきたはずです。
ただし、そこまで重いテーマを期待しないのであれば、シンプルなクライマックスも本作らしさの一つです。
ちなみに、シリーズには2023年公開の続編『MEG ザ・モンスターズ2』も存在します。
続編では巨大ザメに加えて新たな脅威が描かれ、よりアクション色の濃い内容になっています。
まずは第1作の映像や演出が自分に合うかを確認し、そのうえで続編を見ると、シリーズの方向性も理解しやすいと思います。
『MEG ザ・モンスター』はひどい?
ここまで『MEG ザ・モンスター』がひどいと言われる理由を、さまざまな角度から考えてきました。
では、結局この映画は見る価値があるのでしょうか。
僕の考えでは、作品として気になる部分は確かにあるものの、巨大生物映画ならではの楽しさを味わえる一本です。
まず、ストーリーについては、細かな設定や展開に疑問が残る部分があります。
科学的な説得力や、人間ドラマの深さを重視する人なら、物足りなく感じる可能性は高いでしょう。
また、心理的な恐怖を求めている人にとっては、巨大ザメの姿がはっきり見えることや、主人公の頼もしさが緊張感を下げる要因になるかもしれません。
一方で、巨大ザメのスケールを視覚的に楽しめることや、ジェイソン・ステイサムのアクションを堪能できることは、本作ならではの魅力です。
特に、映画の難しい解釈を必要とせず、分かりやすい危機と派手な映像に集中できる点は、娯楽作品として評価したいところです。
僕は、映画を見るときに作品の完成度だけでなく、その映画が何を楽しませようとしているのかを考えるようにしています。
例えば『ジョーズ』なら、見えない恐怖や、海という環境に対する不安が重要です。
しかし『MEG ザ・モンスター』は、巨大ザメと人間の対決そのものに面白さを見いだす作品なんですよね。
同じサメ映画でも、目指している楽しさが違うわけです。
この違いを意識するだけで、作品への印象は大きく変わると思います。
また、Z世代の僕としては、こうした作品の評価がインターネット上で極端になりやすいことも気になります。
ひどい、神作品、駄作、最高傑作といった短い言葉は分かりやすいですが、それだけでは作品の特徴を十分に伝えられません。
実際には、ある部分が気に入らなくても、別の部分は楽しめたということが普通にあります。
これは映画だけでなく、就活や仕事で人を評価するときにも通じる話だと思うんです。
一つの欠点だけを見て全体を判断すると、その人が持っている別の魅力を見落としてしまうことがありますよね。
映画だって同じです。
脚本に不満があるからといって、映像演出やアクションの価値までなくなるわけではありません。
だからこそ、ひどいという検索結果をそのまま結論にするのではなく、何が自分に合わないのかを考えてみることが大切だと思っています。
『MEG ザ・モンスター』が向いている人
- 巨大ザメやモンスターパニック映画が好きな人
- ジェイソン・ステイサムのアクションを楽しみたい人
- 難しい設定を考えずに映画を楽しみたい人
- 派手な映像やスケールの大きな作品が好きな人
あまり向いていない人
- 科学的なリアリティーを重視する人
- 深い心理描写や複雑なストーリーを求める人
- 『ジョーズ』のような心理的恐怖を期待する人
- 過激な残酷描写を中心としたホラーを求める人
なお、本作は2018年公開のアメリカ映画で、監督はジョン・タートルトーブ、原作はスティーヴ・オルテンの小説です。
作品の正式な情報や収録内容については、ワーナー・ブラザース公式サイトの『MEG ザ・モンスター』作品情報で確認できます。
配信サービスや販売価格、視聴条件などは時期によって変わるため、正確な情報は各公式サイトをご確認ください。
鑑賞するかどうか迷う場合は、公式予告編を見て映像の雰囲気を確かめるのもおすすめです。
どうしても怖い映像や残酷描写への不安がある場合は、映画の年齢区分や内容に詳しい専門家の案内を参考にし、無理のない判断をしてください。
個人的には、細かいツッコミを入れながら見るのも、こういう映画の楽しみ方の一つだと思っています。
巨大ザメという無茶苦茶な相手に、あのステイサムが真剣に挑んでいる。
その光景だけでも、映画としてはなかなか面白いじゃないですか。笑
『MEG ザ・モンスター』は、誰もが絶賛するような完璧な映画ではないかもしれません。
でも、巨大生物映画の迫力とアクションの爽快感を楽しみたいなら、一度見てみる価値は十分にあります。
ひどいという評判だけで判断せず、自分が映画に何を求めているのかを考えながら鑑賞してみてください。
アニメ・映画が大好きで毎日色んな作品を見ています。その中で自分が良い!と思った作品を多くの人に見てもらいたいです。そのために、その作品のどこが面白いのか、レビューや考察などの記事を書いています。
詳しくはこちら



コメント