「盾の勇者の成り上がり」アニメ2期はひどい！？違和感の正体とは

「1期は傑作だったのに、2期はなんだかひどい…」
『盾の勇者の成り上がり2期』を見終えたあと、そんなモヤモヤを抱えた人は少なくありません。一方で、「2期もちゃんと面白かった」「霊亀編が好き」という声もあり、評価がきれいに割れているのがこのシーズンの特徴です。

本記事では、「盾の勇者の成り上がり2期 ひどい」と感じた人の違和感を言語化しつつ、なぜそう感じやすいのか、その理由を一つずつひも解いていきます。そのうえで、キャラクターの成長や世界観の広がりなど、2期だからこそ光る魅力にも焦点を当てていきます。

「自分の感想は間違っているのか？」「本当に2期はダメだったのか？」とモヤモヤしている人も、「これから見ようか迷っている」という人も、読み終わるころには、自分なりの“2期との付き合い方”が少しクリアになっているはずです。

『盾の勇者の成り上がり』2期ひどいと言われる理由

「盾の勇者の成り上がり2期がひどい」と感じた人の多くは、1期で感じた熱量とのギャップに驚いたようです。
1期は裏切りからの成り上がりというストーリーが強く、感情を揺さぶる展開が続きました。
それに対して2期では「静か」「地味」「話がわかりづらい」という声が多く見られます。
では、どこがそう感じさせたのでしょうか。ここでは視聴者の声や演出、構成の違いを具体的に見ていきます。

視聴者の声

まずSNSやレビューでよく見かけたのが「物語がわかりにくい」「1期のワクワク感がない」といった意見です。
特に序盤の“霊亀編”では、突然出てくる専門用語や新キャラクターが多く、話の軸をつかみにくかったと感じた人が多かったようです。
「霊亀って誰？」「世界がどうなってるの？」という疑問を抱いたまま話が進むので、気持ちが入りづらいんですよね。

また、尚文が精神的に落ち着いてしまったことも「熱が下がった」と言われる理由のひとつです。
1期では裏切られた怒りと復讐心で突き進む姿が印象的でしたが、2期の尚文は冷静でリーダーらしくなっています。
成長した結果なのですが、「燃える展開を期待していたのに」と感じた人もいたようです。

作画と演出

2期で特に話題になったのが作画の変化です。
一部のバトルシーンで「動きが硬い」「迫力が足りない」と言われることがありました。
1期では盾のエフェクトや魔法表現がとても印象的で、キネマシトラスらしい美しい映像が評価されていました。
しかし2期では制作体制が一部変わり、DR MOVIEが制作を担当したことで、絵柄や動きの印象が少し違って見えたんです。

たとえば、霊亀との戦闘シーン。巨大な敵とのスケール感を出すのは難しく、スピード感よりも説明が中心の構成になっていました。
「戦ってるはずなのに、緊張感が薄い」と感じた人がいたのも、このテンポと画面づくりのバランスが関係していると思います。
とはいえ、2期後半ではキャラの感情を丁寧に描くシーンも多く、作画自体が悪いというよりは“見せ方の方向性が違った”というのが実際のところです。

テンポ問題

2期最大の課題とされるのがテンポの遅さです。
1期では毎話ごとに事件が起き、尚文が次々と強くなっていく展開が続きました。
それに比べて2期の霊亀編は、伏線を説明するシーンが多く、戦闘も長期戦になります。
「次の話まで待っても話が進まない」という印象を受けた人も多いかもしれません。

ただし、このゆっくりしたテンポにも意味があります。
霊亀編は“世界の真実”に触れる重要な章であり、単なるバトルではなく「信頼」「責任」といったテーマが深く描かれています。
尚文がリーダーとしてチームを導く姿は、1期の怒りに満ちた彼とは違う魅力があるんです。
一気見すると、テンポの遅さよりも物語の奥行きを感じられる部分も多いと思います。

霊亀編とは

「霊亀編」は、四聖勇者たちが異世界の巨大な霊獣・霊亀を討伐する物語です。
この章では、尚文たちが国を越えて協力し、より大きなスケールの戦いに挑みます。
ただ、霊亀は無機質な存在で、感情的なドラマが生まれにくいのが難点です。
そのため、「敵に魅力がない」「盛り上がらない」と感じる人が多かったようです。

とはいえ、霊亀の内部で描かれる尚文とオスト＝ホウライの関係は、2期の中でも特に印象的です。
オストは霊亀の分身体でありながら、尚文に心を寄せ、命を懸けて彼を支えます。
別れのシーンでは、尚文が涙を見せるほどの感情の動きが描かれ、ここは多くのファンにとって“2期最高の場面”と言われました。

このように、霊亀編は確かに地味に見える部分もありますが、キャラクターの内面や信頼の物語としてはとても丁寧なんです。

比較・1期

最後に、1期との違いを簡単に整理してみましょう。

比較項目	1期	2期
メインテーマ	裏切りと再生	責任と信頼
主な敵	人間の陰謀や波	霊亀・異世界
ストーリーの勢い	怒りの連続で熱量が高い	説明と内面描写が中心
主人公の姿勢	復讐に燃える尚文	リーダーとして冷静に判断
評価の傾向	「神回が多い」	「静かで地味」との声も

こうして比べてみると、2期が「ひどい」と言われるのは、作品の質が落ちたというより「方向性が変わった」ことが大きいとわかります。
1期は怒りの物語、2期は成熟と信頼の物語。
視点を変えて見ると、むしろ2期こそが“尚文の本当の成長”を描いた章とも言えると思います。

「盾の勇者の成り上がり2期ひどい」と感じた人も、時間をおいて見返してみると、新しい発見があるはずです。
物語の熱さが静かになった分、キャラクターたちの心の変化や、世界の広がりをじっくり味わえるシーズンだと思います。

『盾の勇者の成り上がり』2期ひどいだけじゃない魅力

「盾の勇者の成り上がり2期はひどい」と言われがちですが、実はその中にもたくさんの魅力が詰まっています。
1期ほどの爆発的な盛り上がりはないかもしれませんが、物語としての深みや、キャラクターたちの成長は確実に感じられるんです。
ここでは、2期の制作背景やストーリーの狙い、登場人物たちの関係性などを振り返りながら、その“良さ”をじっくり見ていきましょう。

作品概要

まずは2期の基本情報から整理していきます。
『盾の勇者の成り上がり』第2期は、アネコユサギの原作小説をもとに、2022年4月から6月にかけて放送されました。
制作は1期と同じくキネマシトラスが中心ですが、今回はDR MOVIEも制作協力として加わっています。
監督は神保昌登さん、シリーズ構成は小柳啓伍さんが引き続き担当しました。

項目	内容
原作	アネコユサギ
監督	神保昌登
シリーズ構成	小柳啓伍
アニメーション制作	キネマシトラス／DR MOVIE
放送期間	2022年4月〜6月
主題歌	MADKID「Bring Back」／藤川千愛「ゆずれない」

この2期の舞台となるのは「霊亀編」。
世界を滅ぼすとされる巨大な霊獣・霊亀を討伐するというストーリーが軸になっています。
1期の“人間ドラマ”から、2期では“世界規模の戦い”へとスケールアップしているのが特徴です。

制作側のコメントによると、もともとこのシリーズは海外人気が非常に高く、2期では国際的にもより壮大な世界観を見せたい意図があったそうです。
そのため、映像のトーンや演出も1期とはやや違った方向性で作られているんです。
ここを理解しておくと、2期の印象が変わるかもしれません。

あらすじ

2期の中心になるのは「霊亀討伐」という巨大な任務です。
尚文はラフタリアやフィーロ、そして新たに仲間になるリーシアとともに、霊亀が暴走した世界を救うために戦います。

霊亀は、封印が解かれると世界中に災厄をもたらす存在。
各国の軍や他の勇者たちも動き出しますが、統率が取れず混乱する中で、尚文がリーダーとして前線に立つことになります。
1期では孤立して戦っていた尚文が、2期では人を導く立場になるのが大きな変化ですよね。

印象的なのは、霊亀の分身体であるオスト＝ホウライとの出会いです。
オストは霊亀の意思を継ぎながらも、尚文たちに協力します。
そして最後には、自らの命を犠牲にして霊亀を封じる決断をします。
この別れのシーンで、尚文が静かに涙を流す場面は本当に胸を打ちます。
1期の「怒りに燃える尚文」から、「仲間の想いを背負う尚文」へと、確かな成長を感じる瞬間でした。

また、終盤では異世界から来た謎の少女・キョウとの対決も描かれます。
彼は他の勇者とは異なる世界の存在であり、物語がさらに広がっていく伏線になっています。
つまり2期は、物語を「次の世界」へとつなぐための橋渡しのようなシーズンでもあるんです。

登場人物

2期でもおなじみのキャラクターが多く登場しますが、それぞれに少しずつ変化があります。
ここでは主要メンバーの魅力を、2期での活躍を交えて紹介します。

岩谷尚文（声：石川界人）
盾の勇者として異世界に召喚された主人公。
1期では裏切られた怒りと不信感の中で戦っていましたが、2期では仲間を信じ、導く立場に成長しています。
特に霊亀との戦いでは、自らの信念だけでなく「人々の希望」を背負って戦う姿が印象的でした。

ラフタリア（声：瀬戸麻沙美）
尚文の最初の仲間であり、戦闘でも精神面でも支える存在。
2期では霊亀討伐の中でますます頼もしくなり、尚文を信じる強い眼差しが描かれています。
とくにオストを想って祈るシーンでは、ラフタリアの優しさと覚悟が伝わってきます。

フィーロ（声：日高里菜）
フィロリアルという鳥型の種族で、明るく無邪気な性格。
2期ではやや出番が減った印象ですが、その分ラフタリアとの関係がより深く描かれました。
戦闘時のスピード感や声の演技は、今でも見応えがあります。

メルティ（声：内田真礼）
メルロマルク王国の王女で、尚文を信頼する仲間。
2期では霊亀討伐のために外交的な役割を担い、戦場以外でのサポートが際立っています。
彼女が政治的な交渉を進めることで、尚文が自由に動けるようになっているのがポイントです。

リーシア（声：原奈津子）
2期から本格的に仲間になる少女。
以前は弓の勇者・川澄樹の仲間でしたが、自信を失っていたところを尚文に救われます。
彼女の成長物語は、2期のもうひとつの軸といってもいいでしょう。
自分を責めてばかりだったリーシアが、最終話でしっかりと戦う姿は感動的でした。

こうして見ると、2期では“人間関係の成熟”が大きなテーマになっています。
1期では「信じることの難しさ」が描かれましたが、2期では「信じることの強さ」に変わっているんです。
尚文が仲間を支える立場になり、仲間もまた尚文を支え返す。
そのバランスが、静かだけど温かいドラマを生み出しています。

また、音楽も魅力のひとつです。
オープニングの「Bring Back」は疾走感のあるサウンドで、尚文たちの再起を象徴しています。
エンディングの「ゆずれない」は藤川千愛さんの優しい歌声が物語の余韻を包み込むようで、毎回の締めにぴったりでした。

2期は、派手さやスピード感よりも「心の動き」を丁寧に描いたシーズンです。
確かに“ひどい”と感じる瞬間があるのも事実ですが、その裏には静かな深みがあります。
見返してみると、1期では見えなかった尚文たちの成長や、世界の奥行きが見えてくるはずですよ。

配信状況

まず気になるのはどこで見られるかですよね。
2期は放送当時から多くの配信サイトで同時配信されており、今でも主要な動画サービスで視聴できます。
しかも、1期から3期までまとめて見られるところも多いので、一気見にはとても向いています。

配信サービス	配信状況	特徴
dアニメストア	1〜3期まで見放題	アニメ専門で高画質。コメント機能もあり。
Netflix	1〜3期すべて配信中	字幕・吹替対応。海外ユーザーにも人気。
U-NEXT	1〜3期見放題＋特典映像あり	無料トライアルあり。アニメ以外も豊富。
Amazon Prime Video	1〜3期見放題	他作品との並行視聴がしやすい。
Hulu	1〜3期配信	日テレ系作品と相性が良い。
ABEMA	無料期間内で随時再配信	コメント付きで盛り上がりやすい。

どのサービスも画質や音質が安定しているので、2期の戦闘シーンや音楽の迫力をしっかり味わえます。
個人的には、1期の最終話から2期の1話に続けて見ると、尚文の成長がすごく自然に感じられるのでおすすめですよ。

見どころ

「2期は地味」と言われがちですが、見どころを知ってから見ると印象がガラッと変わります。
私が特に注目したいのは、霊亀との戦いで描かれる“尚文の責任感”です。

1期の尚文は「信じられない世界で生きること」に必死でしたが、2期では「仲間を信じて導く立場」になります。
霊亀討伐の作戦会議で、各国の軍や勇者がバラバラに動く中、尚文が冷静に判断を下す姿はまさにリーダーでした。
このときラフタリアが「尚文様の判断が一番信じられます」と言うシーンが、すごく心に残ります。

もう一つの見どころは、オスト＝ホウライとの出会いです。
霊亀の分身体であるオストは、自分の存在が“世界を守るための犠牲”だと理解しながらも、尚文の仲間として共に戦います。
オストが最期に「あなたに会えて良かった」と笑う場面は、静かな音楽と共に流れて涙が止まりませんでした。
ここだけはぜひ集中して見てほしいです。

また、戦闘シーンの中でも霊亀内部での魔法連携は見応えがあります。
盾を構える尚文、剣を振るラフタリア、魔法を撃つリーシアと、チームとしての絆がしっかり描かれているんですよ。
「防御しかできない勇者」という印象が、2期では「守りながら攻める勇者」へと変わるんです。

主題歌

音楽も2期の魅力を語る上で欠かせません。
オープニングテーマはMADKIDの「Bring Back」、エンディングテーマは藤川千愛の「ゆずれない」。
どちらも作品のメッセージをしっかり表現しています。

「Bring Back」は疾走感のあるビートで、尚文たちの再出発を感じさせる曲です。
歌詞には「もう一度立ち上がる」「仲間と共に前へ進む」という言葉が繰り返されていて、2期のテーマそのものですよね。
イントロから力強いギターが鳴り、映像では尚文が盾を構えるカットが重なる。
この瞬間、「さあ行くぞ」という気持ちが自然と湧いてきます。

一方でエンディングの「ゆずれない」は、温かくて少し切ない曲です。
藤川千愛さんの透明感のある声が、オストとの別れや尚文たちの絆を静かに包み込むように響きます。
1期の「きみの名前」から続く“成長と想い”の流れが感じられるのも素敵なポイントです。
どちらの曲も、映像と音楽のシンクロが完璧で、ラストまで見たときの余韻が長く残りますよ。

こんな人へ

最後に、「どんな人に2期をおすすめしたいか」をまとめておきます。
もしあなたが「1期の熱量が好きだった」というタイプなら、最初は少し物足りなく感じるかもしれません。
でも、落ち着いた雰囲気の中でキャラたちの心の変化を見たい人にはぴったりです。

たとえば、ラフタリアが尚文を支えながらも、自分の信念を持って行動する姿。
リーシアが過去の失敗を乗り越えて仲間になる過程。
そして、尚文が“怒り”ではなく“信頼”で戦うようになる変化。
こうした成長ドラマを丁寧に描くのが2期の魅力です。

1期で泣いた人なら、2期では“静かに感動する”タイプの物語を楽しめると思います。
また、「キャラクター同士の関係性をじっくり見たい」「チームで戦う物語が好き」という人にもおすすめです。
2期を見終えたあとに3期を見ると、尚文たちがどう変わっていくのかがさらに深くわかります。

私自身も最初は「2期は地味だな」と思っていました。
でも見返してみると、尚文の優しさや仲間への思いがより強く伝わってきて、気づけば“ひどい”どころか温かい余韻が残るシーズンになっていました。
1期のような派手さはなくても、心の奥に響くストーリーがちゃんとある。
それが『盾の勇者の成り上がり2期』の本当の魅力だと思います。