アニメ版『賭ケグルイ』だけ追っていて、
「生徒会長選挙って最終的にどうなるの?」
「この先、夢子や綺羅莉はどんなギャンブルをするの?」
と気になって検索してきた人も多いはずです。
この記事では、アニメ勢向けに原作漫画のネタバレを前提として、
生徒会長選挙の結末から、その後に始まる百喰一族との戦いまでを整理して解説します。
誰が勝ち、誰が負け、どんな心理戦があったのかーー
巻数ベースで追えるようにまとめつつ、原作読者としての感想や推しポイントもたっぷり書いていきます。
もちろん、「賭ケグルイ ネタバレ」で来た以上、
核心部分にもきちんと触れていきますが、
ただストーリーをなぞるだけでなく、
キャラクターの変化やギャンブルの面白さが伝わる形で紹介するのがこの記事のスタンスです。
この記事を読み終える頃には、
「結末は知ったけど、逆にちゃんと原作を読みたくなった」
と思ってもらえるように構成しています。
この先は重大なネタバレを含むので、覚悟ができた方から読み進めてください。
『賭ケグルイ』ネタバレ総まとめ
「賭ケグルイ」という作品を語るとき、最初に思い浮かぶのはやっぱり蛇喰夢子のあの狂気的な笑みですよね。
アニメだけ観た人の中には「この先どうなるの?」と気になっている方も多いと思います。
ここでは、作品全体の流れや、アニメのその先となる原作展開に入る前の基礎知識をまとめていきます。
作品概要
『賭ケグルイ』は、私立百花王学園という名門校を舞台にした学園ギャンブルストーリーです。
この学園では「ギャンブルの強さ=人間の価値」という、かなり極端なルールが支配しています。
成績や運動能力よりも、どれだけ相手を出し抜いて勝つかがすべて。
負けた生徒は「家畜」と呼ばれ、勝者の命令に従わなければならないという、とんでもないシステムなんです。
物語の主人公・蛇喰夢子は、一見おしとやかな転校生ですが、実は生粋のギャンブル狂。
「勝ち負けよりも命を懸けるスリルを楽しむ」という危険な考えの持ち主で、登場するたびに学園の秩序をぶち壊していきます。
夢子が登場することで、学園の中で眠っていた“本当の狂気”が次々とあらわになるんですよね。
また、この作品はスピンオフも豊富です。
早乙女芽亜里を主人公にした前日譚『賭ケグルイ双』、生志摩妄を主役にした『賭ケグルイ妄』など、それぞれのキャラ視点で本編を補完しています。
これらを読むと、夢子の登場前から学園がいかに「狂っていた」かがよくわかります。
さらに、アニメは第1期・第2期、そして実写ドラマ・映画化もされています。
アニメは原作の生徒会長選挙編の途中までが描かれていて、そこから先の展開はまだアニメ化されていません。
つまり、「アニメのその先を知りたい」という人は原作を読むしかないんです。
ここで、作品の基本情報をざっと整理しておきますね。
| 作品名 | 媒体 | 内容・補足 |
|---|---|---|
| 賭ケグルイ | 原作漫画 | 本編。夢子が学園をかき乱すメインストーリー |
| 賭ケグルイ双 | スピンオフ漫画 | 夢子登場前の早乙女芽亜里の物語 |
| 賭ケグルイ妄 | スピンオフ漫画 | 生志摩妄の狂気に焦点を当てた外伝 |
| 賭ケグルイ×× | アニメ第2期 | 生徒会長選挙編の序盤まで描かれる |
| 実写ドラマ・映画版 | Netflixなど | アニメとは違う結末を描いたオリジナル展開 |
こうして見ると、「ギャンブル」というテーマの中に、キャラクターの狂気や心理戦が細かく織り込まれていることがよくわかります。
アニメだけ観た人でも、スピンオフを合わせて読むとキャラの深みがぐっと増すと思います。
配信状況
「賭ケグルイ」は、現在さまざまなプラットフォームで楽しめます。
アニメはNetflixやAmazonプライムビデオなど主要な動画配信サービスで配信されています。
Netflixでは実写ドラマ版も観られるので、同じ物語でもキャラの表現の違いを楽しむのもおすすめです。
漫画の方は、電子書籍ストア(コミックシーモア・ebookjapan・Kindleなど)で全巻配信中です。
『賭ケグルイ双』や『賭ケグルイ妄』などのスピンオフも同じストアでまとめて購入できるので、アニメを観終わって「続きが気になる!」という人はすぐに読めます。
ちなみに、アニメ第1期は全12話、第2期も全12話構成。
テンポよく進むので、一気見しても疲れにくいです。
声優陣の演技が原作の狂気をそのまま再現していて、夢子の「ゾクゾクする…!」という台詞は、何度聞いても印象に残りますよ。
あらすじ
物語の舞台は、政財界の子息が通う私立百花王学園。
ここでは、勉強や運動ではなく「ギャンブルの強さ」でヒエラルキーが決まります。
勝者は贅沢な生活を送り、敗者は「家畜」として生徒会や上級生の命令に従うしかありません。
転校生の蛇喰夢子は、この異様なルールの中にやってきます。
最初はおっとりした印象でしたが、ギャンブルになると別人のように豹変。
リスクを負うほど快感を得る“ギャンブル狂”として、学園を騒がせます。
アニメ1期では、早乙女芽亜里、西洞院百合子、夢見弖ユメミ、生志摩妄といった個性派キャラたちとの対戦が描かれました。
夢子は相手のイカサマを暴きながらも、ただ勝つことを目的にしていません。
「本気のギャンブルを楽しみたい」という純粋な欲望で、相手の狂気を引きずり出していきます。
その姿勢が周囲を巻き込み、学園の秩序をどんどん壊していくんです。
アニメ2期(『賭ケグルイ××』)では、生徒会長・桃喰綺羅莉が仕掛けた「生徒会長選挙編」が始まります。
この選挙では、“票=ギャンブルのチップ”というルールのもと、学園全体を巻き込んだ大規模な戦いが展開。
ここで夢子は、百喰一族という新勢力や、選挙管理委員の黄泉月るな、生徒会役員の豆生田楓らと駆け引きを繰り広げます。
夢子の目的はただひとつ。
「綺羅莉と本気で賭けたい」という欲望だけ。
けれど、選挙が進むにつれて、学園に渦巻く権力や支配の構造が明らかになっていきます。
この“狂気と理性のせめぎ合い”が、『賭ケグルイ』の一番の見どころなんです。
アニメ2期はこの選挙の途中で終わってしまうため、アニメ勢は「結末がわからない!」という状態で止まっています。
その続きは原作で描かれていて、さらにスケールの大きい「百喰一族編」へと突入します。
夢子たちの戦いは、もはや学園の枠を超えて“家の誇り”や“狂気の血統”にまで広がっていくんです。
この先の展開は、アニメとは比べものにならないほど濃密で、まさに“賭ケグルイ”というタイトル通りの狂気が爆発していきますよ。
生徒会選挙
生徒会長・桃喰綺羅莉が突如宣言した「生徒会長選挙」は、百花王学園全体を巻き込む大混乱の始まりでした。
この選挙は、票をギャンブルで奪い合い、最終的に最も多くの票を集めた者が会長になるというルール。
つまり、学園中が一斉にギャンブルバトルロイヤル状態になるという前代未聞の選挙なんです。
夢子は選挙そのものよりも、「綺羅莉と本気で賭けたい」という理由で参加します。
その一方で、芽亜里は「夢子に振り回されない自分」を証明するため、鈴井は「夢子のために何かしたい」という想いで参加。
それぞれの思惑が交錯していく中、新たに現れたのが「百喰一族(もぐいちぞく)」でした。
この一族は学園の資金提供者であり、絶大な影響力を持つ家系。
綺羅莉を排除し、自分たちの操り人形を会長に据えるために動きます。
特に注目なのは、百喰家の一員・陰喰三欲と陽喰三理の双子。
夢子に挑んだギャンブル「ニム零式」では、数字カードを使った心理戦が展開されます。
夢子はあえて不利な選択を取りながらも、最後に相手の“安全策”を見抜き、逆転勝利。
この勝負で、夢子がどんな相手でも恐れず、相手の本質を見抜く天性のギャンブラーだと再確認できます。
そして、選挙の最終局面で夢子はついに綺羅莉と直接対決。
ギャンブルは「選択(チョイス)ポーカー」。
ポーカーに“強い順か弱い順か”を選べる要素が加わり、運と読みが試される極限戦です。
この戦いの中で、夢子と綺羅莉は互いの“狂気”を認め合います。
最終的に勝敗は引き分け。
しかし、二人が求めていた「最高の賭け」は成立し、二人の絆は対立から理解へと変わります。
この選挙は結局、夢子が会長になることも、綺羅莉が再選することもなく幕を下ろしました。
選挙の目的は「誰が勝つか」ではなく、「誰が本気で賭けたか」だったんだなと感じます。
選挙後の展開
選挙が終わると、学園は一時的に平和を取り戻したかのように見えました。
しかし、百喰一族の影響力は依然として強く、学園内部に新たな派閥争いが起こります。
綺羅莉は会長を辞任し、自らを「一ギャンブラー」として夢子たちの中に戻します。
その姿勢は、支配者ではなく“対等なプレイヤー”に戻ったという意味で、綺羅莉らしい潔さですよね。
一方、夢子は選挙後も相変わらずギャンブル漬けの日々。
ただし、以前よりも明確に「相手と向き合う楽しみ」を感じているようにも見えます。
芽亜里もまた、夢子のように“狂気”を持たずとも勝てる道を探し始め、自分なりのギャンブラー像を模索していきます。
鈴井も少しずつ成長していて、最初の頃の“ただの観察者”ではなく、自分なりに夢子の哲学を理解しようとしています。
夢子との関係も、従属ではなく信頼に近いものに変わっていくのが印象的です。
学園のルール自体は依然としてギャンブル中心ですが、以前のような「家畜制度」への依存は減り、生徒間の関係も少しずつ変化していきます。
夢子の存在が、学園の“狂った平和”を壊し、結果的に“自由な混沌”をもたらしたといえるでしょう。
百喰一族編
百喰一族編では、選挙の裏で暗躍していた一族の思惑がついに表舞台に出てきます。
この一族は、百花王学園の出資者として絶大な力を持つ名家の集まり。
それぞれの家は“ギャンブルによって地位を築いた”家系であり、誇りも癖も強いです。
中でも印象的なのが、陰喰三欲・陽喰三理の双子に加え、壬喰恵利美や蟲喰恵利美といった極端な性格の面々。
たとえば蟲喰恵利美は「指切りギロチン」という命がけのゲームを持ち込み、夢子や生志摩妄を巻き込みます。
このギャンブルは文字通り“指を失う覚悟”を試す内容で、夢子の狂気がより鮮明に描かれました。
百喰一族の狙いは、学園支配と同時に「蛇喰家」、つまり夢子自身を取り込むこと。
夢子の一族もまた、異常なギャンブル家系であり、その血筋を恐れ、興味を持つ存在として百喰たちは彼女に接近します。
夢子はそれに乗る形で、百喰家の中核に挑みますが、その根底にあるのはやはり「純粋に賭けを楽しみたい」という想い。
この姿勢が、権力や金にとらわれた百喰たちとは決定的に違うところなんです。
勢力図としては以下のように整理できます。
| 勢力 | 主な人物 | 目的 |
|---|---|---|
| 生徒会派 | 綺羅莉、るな、豆生田楓 | 学園の支配維持 |
| 百喰一族派 | 陰喰・陽喰・蟲喰など | 学園掌握、蛇喰家への接触 |
| 夢子派 | 夢子、芽亜里、鈴井、妄 | 純粋な賭けを求める |
百喰一族編は、ギャンブルそのものの面白さよりも、夢子という存在の“特異さ”を際立たせる章だと思います。
狂っているようで一番純粋なのが夢子。
その対比がとても鮮やかです。
主要ギャンブル
最後に、原作で特に印象的なギャンブルをいくつか紹介します。
どれもルールが独特で、単なる勝ち負けだけでなく心理戦が熱いのが魅力です。
「公共財ゲーム」は、生徒たちが票を出し合って全体の利益を競うゲーム。
協力すれば得をするけど、誰か一人でも裏切れば全員が損をするという“信頼崩し”の勝負です。
夢子は全員を信用するように見せかけて、裏切り者を誘い出し、一気に票を奪います。
この展開がめちゃくちゃスカッとしますよ。
「じゃんけんポーカー」は、早乙女芽亜里が使った変則ルールの勝負。
相手の心理を読んで、勝てない手でも有利に動く駆け引きが魅力。
芽亜里の頭脳派ギャンブルの代表です。
「100票オークション」は、票を競り落とす形式のギャンブルで、資金力だけでは勝てません。
夢子は心理操作を駆使して、相手に“勝っている錯覚”を与えながら逆転するんです。
こういう頭脳戦こそ、『賭ケグルイ』らしい緊張感がありますね。
『賭ケグルイ』ネタバレ考察・感想
アニメだけ観た人が原作を読むと、まず驚くのはキャラクターたちの「変化」なんですよね。
表面上の狂気や演出ではなく、それぞれの“賭ける理由”が深く描かれていて、単なるギャンブル漫画じゃないんだと感じます。
ここでは、生徒会長選挙以降で変わっていく主要キャラの関係性と、私が個人的に「この人が一番すごい」と思った推しキャラを語っていきます。
登場人物
まずは、主要キャラたちのネタバレ込みの人物像から。
アニメでは見えなかった内面や、選挙後の動きを中心に整理していきますね。
蛇喰夢子は、言わずと知れた主人公。
「ギャンブルが好き」というより「命を賭ける瞬間を愛している」と言った方が近い存在です。
選挙編では綺羅莉との対決を通じて、ただの狂気ではなく「対等な賭けを求める姿勢」がより明確になりました。
誰をも魅了し、同時に恐れさせるその在り方は、学園のシステムそのものを壊す“異物”として存在感を放っています。
早乙女芽亜里は、アニメの序盤では完全に敵ポジションでしたよね。
でも原作が進むと、夢子と行動を共にすることが多くなります。
芽亜里の面白いところは、夢子のように狂ってはいないけれど、同じぐらい「賭け」を理解している点です。
勝つことにこだわりながらも、相手を認める姿勢が選挙以降どんどん成長していく。
夢子との距離も縮まり、「お互いに自分を試し合う」関係になっていくのが印象的でした。
桃喰綺羅莉は、生徒会長としての絶対的な支配者。
でも選挙後は、その地位をあっさり捨てて自由を選ぶんですよ。
この決断がとても綺羅莉らしいんです。
支配されることも、支配することも望まない。
ただ自分のルールで生きたい。
夢子と出会ったことで、自分が“管理者”ではなく“挑戦者”になりたかったと気づく姿がかっこいいです。
リリカは、綺羅莉の双子の妹でありながら、影の存在として扱われてきました。
ですが、夢子と関わることで徐々に自分の意志を見せるようになります。
「綺羅莉のコピー」ではなく、「リリカ自身の賭け方」を選ぶようになっていく。
繊細な部分が多いキャラですが、原作後半では芯の強さも見えるようになってきて、リリカの再評価が進んでいます。
生志摩妄は、誰よりも命を懸けるギャンブラー。
ESPゲームのときの異常なテンションを見て「本当にこの人ヤバい」と思った方も多いですよね。
でも、選挙後の妄は少し変わります。
夢子との出会いで、“死にたい”という願望から“生きて賭けたい”という方向に変化しているんです。
この微妙な心の動きが丁寧に描かれていて、実は人間味のあるキャラだとわかります。
百喰一族の中では、陰喰三欲と陽喰三理が印象的です。
双子でありながら、目的が正反対。
陰喰は自分のプライドを守りたくて賭けに挑み、陽喰は「他者を傷つけたくない」という優しさで動く。
夢子との対決で、二人の“選択の違い”が鮮やかに描かれていて、このシリーズ屈指の心理戦でした。
百喰たちは単なる敵ではなく、夢子を通して“ギャンブルに何を賭けるか”を突きつける存在なんです。
こうして見ると、どのキャラもギャンブルを通して「自分の生き方」を見つけようとしているのが『賭ケグルイ』の魅力ですよね。
| キャラクター | 変化のポイント | 関係の深まり |
|---|---|---|
| 蛇喰夢子 | 対等な賭けを求める狂気 | 綺羅莉との相互理解 |
| 早乙女芽亜里 | 独立心と知略が開花 | 夢子との信頼関係 |
| 桃喰綺羅莉 | 支配から自由への転換 | リリカとの姉妹再生 |
| リリカ | 依存から自立へ | 綺羅莉・夢子との対話 |
| 生志摩妄 | 死の快楽から生への変化 | 夢子への尊敬と共感 |
| 百喰一族 | 支配欲から理解へ | 学園との融合・夢子への興味 |
推しキャラ語り
私が個人的に一番推しているのは、早乙女芽亜里です。
最初の頃は「夢子に敗れた小物キャラ」として見られがちですが、読み進めると全く印象が変わります。
芽亜里は、夢子のように狂ってはいないのに、常にギャンブルの本質を理解している。
それがすごくリアルなんですよ。
芽亜里は「勝ちたい」という欲望で動いているけれど、同時に「勝つ意味」を常に考えているタイプです。
例えば、生徒会の木渡潤との戦いでは、相手のイカサマを冷静に暴き、論理的に勝利をつかみます。
その過程で見せる表情や言葉の端々に、“普通の人間の限界”と“それを越えたい葛藤”が滲んでいて、本当に人間臭い。
夢子のように全てを投げ出せない分、より努力と知恵で勝負する姿がかっこいいです。
原作では『賭ケグルイ双』というスピンオフで芽亜里が主役になります。
ここでの芽亜里は完全に別格。
夢子がいない世界で、自分の頭脳と度胸だけで這い上がっていく姿が描かれています。
夢子と違って感情がリアルだからこそ、読者が「自分もこうやって戦いたい」と感じられるキャラなんですよね。
あと、原作を読んで評価がひっくり返ったのが生志摩妄。
アニメだとただのドMギャンブラーに見えますが、原作で描かれる妄は、ある意味で“最も誠実な狂人”です。
嘘も策略も嫌いで、常に自分の命を本気で賭ける。
夢子に「あなたは本当に素敵」と言われたときの妄の笑顔が、どこか嬉しそうで切ないんですよ。
この瞬間、妄が単なる変人ではなく、「夢子と同じ純粋さを持つ人間」だとわかります。
綺羅莉も忘れてはいけません。
選挙で夢子と引き分けたあとの綺羅莉は、支配者ではなく一人のプレイヤーとして輝き始めます。
この変化が見事で、完璧主義者から自由人へと生まれ変わる姿は、シリーズの中でも特に印象的です。
双子の妹・リリカとの関係も、少しずつ優しさを取り戻していく過程が胸に残ります。
『賭ケグルイ』の面白さは、誰か一人を「善」や「悪」に分けないところにあります。
全員が自分の“欲”や“恐れ”を抱えたまま賭けに挑んでいる。
だからこそ、勝っても負けても心に残るんですよ。
私が思うに、芽亜里の見せ場は「ここから本当の勝負が始まる」と言い切ったあの瞬間です。
自分の恐怖を隠さず、それでも挑む姿。
これは夢子とはまた違う、“人間としての強さ”だと思います。
アニメだけ観た人には、ぜひ原作で芽亜里のその表情を見てほしいです。
あの一瞬の笑みこそ、賭ケグルイという作品の本質を象徴していると私は感じます。
テーマ考察
『賭ケグルイ』の大きなテーマは「ギャンブルと階級社会」だと思います。
舞台となる百花王学園では、成績や家柄ではなく「ギャンブルの強さ」がすべてを決めます。
勝てば支配者、負ければ家畜。
まるで現実の社会をそのままデフォルメしたような構造なんですよね。
夢子が転校してきたとき、このシステムをまったく恐れませんでした。
むしろ「賭けること」に快楽を感じている。
他の生徒が“負けを恐れている”のに対して、夢子は“負けることすら楽しもうとする”。
この姿勢が、学園に蔓延していた恐怖のバランスを一気に崩していきます。
つまり夢子は、「支配の構造」に対するアンチテーゼなんです。
お金や立場で人を測る社会の中で、「命を懸ける純粋な快楽」こそが人間を平等にする。
そんな思想をギャンブルという形で突きつけています。
実際、夢子は相手を憎まないし、勝っても相手を見下さない。
ただ「本気で賭けてくれること」を求めているだけなんですよ。
だからこそ、夢子と戦った相手たちはみんな少しずつ変わっていくんです。
次に考えたいのが、“負け”の意味です。
普通の作品では、負ける=終わりですが、『賭ケグルイ』では違います。
たとえば、早乙女芽亜里は夢子に敗れてから大きく成長しますし、生志摩妄も負けを通して「生きる意味」を見つけていきます。
この作品では“負け”が「再スタート」になるんですよね。
それがすごくリアルだと思います。
夢子自身も負けを恐れず、負けることさえ“ギャンブルの一部”として受け入れている。
この考え方が作品全体の哲学になっています。
そしてもう一つのテーマ、“狂気”について。
夢子や綺羅莉の狂気は、実は「理性の裏返し」なんです。
二人とも、他人の常識に支配されるのを何より嫌っています。
綺羅莉は「秩序を壊すために秩序を作る」タイプ。
夢子は「勝ち負けを超えた快楽を求める」タイプ。
この二人の狂気がぶつかり合うとき、読者は「常識とは何か」を問われる気がします。
読後に残るのは、「人間って何を賭けて生きてるんだろう」という問いなんです。
お金、プライド、愛情、命。
それぞれのキャラが何を賭けていたのかを考えると、ただのギャンブル漫画じゃなく、人生そのものを描いた作品だなと感じます。
アニメとの違い
アニメ版『賭ケグルイ』はとても完成度が高いですが、原作とは描き方に違いがあります。
アニメ1期と2期では、主に生徒会編と選挙編の序盤までが描かれていて、そこから先はまだ映像化されていません。
一番大きな違いは、「アニメオリジナルの結末」があることです。
特に1期終盤の「生か死か」の勝負は、原作では夢子が西洞院百合子を打ち破る形で終わりますが、アニメでは少し演出が違います。
アニメの方がよりドラマチックに作られていて、テンポも速めなんですよね。
一方で原作は、心理戦や感情の揺れをじっくり描いています。
たとえば生志摩妄との「ESPゲーム」。
アニメではテンポよく描かれていますが、原作では“弾を込める瞬間の息遣い”や“相手の瞳の動き”など、緊張感の描写が細かくて圧倒されます。
夢子が笑いながら死にかける、その「ギリギリの快楽」のリアルさは漫画でしか出せないものです。
それに、アニメでは生徒会選挙の途中で終わりますが、原作はそこからさらに面白くなります。
百喰一族の登場や、「ニム零式」などの頭脳戦。
綺羅莉が自ら会長を辞める展開も、原作でしか読めません。
このあたりの深堀りがないまま終わるのは、正直もったいないと思います。
あと、アニメでは芽亜里やリリカの心情がかなり省かれています。
原作では二人の変化が丁寧に描かれていて、特にリリカの「姉に認められたい」という気持ちは、読んでいて胸が詰まります。
この部分を知らないままだと、キャラクターの深みが半分しか味わえないんですよ。
アニメも素晴らしいけれど、「賭ケグルイという物語の“哲学”」を理解するには、やっぱり原作を読むのが一番だと思います。
初心者への勧め
「ネタバレを読んじゃったけど、もう読まなくていいかな?」と思ったあなた。
いや、むしろここからが本番です。
『賭ケグルイ』は、結末を知っていても楽しめるタイプの作品なんですよ。
理由は、勝負の“結果”ではなく、“過程の心理戦”が面白いからです。
どんなギャンブルも、勝ち負けより「どう騙して、どう見抜くか」の方がスリリングなんです。
夢子が相手の嘘を暴く瞬間や、芽亜里が一手先を読む場面の緊張感は、何度読んでもゾクゾクします。
もしこれから読むなら、最初のおすすめは3巻まで。
このあたりで夢子の狂気、芽亜里の再登場、生徒会の存在がしっかり見えてきます。
そして生志摩妄との「ESPゲーム」まで読めば、もう完全に世界観にハマると思います。
その後の「選挙編」では、物語の規模が一気に広がって、百喰一族の登場で作品の深みがぐっと増します。
読む順番としては、まず本編『賭ケグルイ』をメインに。
そのあとでスピンオフの『賭ケグルイ双』(芽亜里が主役の前日譚)を読むと、キャラの理解度が一気に上がります。
『賭ケグルイ妄』は、生志摩妄の狂気をもっと見たい人におすすめ。
順番としては本編→双→妄が一番自然です。
| 読む順番 | 作品名 | 見どころ |
|---|---|---|
| 1 | 賭ケグルイ | 夢子登場〜選挙編の狂気 |
| 2 | 賭ケグルイ双 | 芽亜里の成長と頭脳戦 |
| 3 | 賭ケグルイ妄 | 妄の“狂気の裏の誠実さ” |
『賭ケグルイ』は読むたびに見方が変わる作品です。
最初は夢子の狂気に圧倒され、次に芽亜里や綺羅莉の生き方に共感し、最後は「自分だったら何を賭けるだろう」と考えさせられる。
ネタバレを知っていても、その“人間ドラマ”は何度でも味わえると思います。
ギャンブルのスリルだけじゃなく、人間の心の脆さと強さが詰まった作品。
ぜひ、夢子たちの「本気の賭け」を自分の目で確かめてみてください。
アニメ・映画が大好きで毎日色んな作品を見ています。その中で自分が良い!と思った作品を多くの人に見てもらいたいです。そのために、その作品のどこが面白いのか、レビューや考察などの記事を書いています。
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