「どろろ アニメ ひどい」と検索しているあなたへ。
確かに残酷さや暗さがあるため「ひどい」と感じる人もいます。
でも、その裏にある人間ドラマや迫力のアクションは一度観れば忘れられない魅力にあふれています。
この記事では「ひどい」と言われる理由と、実際に見て分かる面白さを紹介。
配信サービス情報もあわせてまとめたので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
アニメ『どろろ』の基本情報
ここでは、アニメ『どろろ』をまだ観ていない人や、観ようか迷っている人に向けて、作品の基本情報を分かりやすく紹介します。作品概要からストーリー、キャラクター、配信サービスまでまとめているので、まずは全体像を掴んでください。
作品概要
『どろろ』は2019年1月から6月にかけて放送された全24話のテレビアニメで、手塚治虫が1960年代に発表した同名漫画を原作としています。手塚治虫の中でも社会性や人間の業を強く描いた作品として知られ、原作漫画は未完で終わっていることからも、ファンの間で長く議論の的となってきました。アニメ版では現代的な視点を加え、よりシリアスで深みのある物語として再構成されています。
制作はMAPPAと手塚プロダクションがタッグを組み、アニメ界でも屈指の高クオリティを誇る映像美を実現しました。監督は『るろうに剣心』や『HUNTER×HUNTER』などを手がけた古橋一浩、シリーズ構成は『進撃の巨人』や『ジョジョの奇妙な冒険』を担当した小林靖子が務め、重厚なストーリー展開に信頼感を与えています。キャラクターデザインや色彩設計も現代的にアレンジされ、手塚作品の古典的な雰囲気を残しつつも新しいファン層を取り込む仕上がりとなっています。
音楽面も大きな特徴です。オープニングには女王蜂の「火炎」とASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Dororo」が採用され、力強さと疾走感を前面に押し出しています。エンディングにはamazarashiの「さよならごっこ」とEveの「闇夜」が起用され、静かに余韻を残す構成となっています。放送当時はYouTubeなどの動画サイトで関連動画が数百万回以上再生されるなど話題となり、アニメファンに限らず音楽ファンからも高い支持を集めました。さらに、サウンドトラックは管弦楽と和楽器を融合させた独自の世界観を築き、百鬼丸とどろろの旅路にさらなる奥行きを与えています。
あらすじ
物語は戦国時代が舞台。国の繁栄を望んだ領主・醍醐景光は鬼神と契約し、その代償として生まれた長男・百鬼丸は目や耳、皮膚、手足など、体のほとんどを奪われてしまいます。生まれながらに欠損だらけの姿で、この世に現れたのです。母である縫の方は苦悩しつつも、国のために息子を犠牲にする選択を強いられます。この残酷な始まりは、物語全体のトーンを決定づけています。
本来なら命を落とす運命でしたが、慈悲深い医師・寿海に拾われ、彼の工夫によって義手や義足を与えられながら成長していきます。寿海は百鬼丸にとって父親のような存在となり、戦う力だけでなく「人として生きる意味」を教えようとします。幼少期の百鬼丸が何度も立ち上がり、木刀で戦いの訓練を積む姿は、観ている人の胸に響く印象的な場面です。
やがて百鬼丸は、自分の体を取り戻すため、妖怪や鬼神と戦う旅に出ます。その旅路は決して一人ではなく、孤児のどろろと出会うことで大きく変わっていきます。どろろは健気で明るく、百鬼丸にとって言葉や感情の架け橋となる存在です。最初は無表情で感情を表さなかった百鬼丸も、どろろと共に旅を続けるうちに少しずつ心を開いていきます。
物語の中で特に印象的なのは、百鬼丸が聴覚を取り戻した直後のシーンです。初めて耳にした世界の音は、風の音や水のせせらぎだけでなく、戦いの轟音や人々の悲鳴も含まれていました。耳を取り戻した喜びと同時に、その激しさに苦しめられる姿は強烈で、「生きる」ということの複雑さを鮮明に描き出しています。さらに、失ったものを取り戻すたびに、彼が抱える葛藤や苦悩が積み重なり、物語はますます深みを増していきます。
登場人物と声優
キャラクターを演じるのは実力派の声優陣です。主要人物を表にまとめました。
キャラクター | 声優 |
---|---|
百鬼丸 | 鈴木拡樹 |
どろろ | 鈴木梨央 |
琵琶丸 | 佐々木睦 |
醍醐景光 | 内田直哉 |
多宝丸 | 千葉翔也 |
寿海 | 大塚明夫 |
縫の方 | 中村千絵 |
配信状況
『どろろ』は現在、多くの動画配信サービスで視聴可能です。それぞれの月額料金や無料トライアルの有無を整理しました。
サービス名 | 月額料金(税込) | 無料トライアル | 視聴形態 |
---|---|---|---|
DMM TV | 550円 | 30日間 | 見放題 |
Prime Video | 600円 | 30日間 | 見放題 |
dアニメストア | 550円 | 31日間 | 見放題 |
Hulu | 1,026円 | なし | 見放題 |
Netflix | 790円〜 | なし | 見放題 |
Rakuten TV | 作品ごと | なし | レンタル |
※最新の配信状況については公式サイトをご確認ください。
レビューサイトでの評価
レビューを見てみると、「心を揺さぶられる重厚なストーリー」という高評価が多い一方で、「残酷な描写が多く観ていてつらい」との声も目立ちます。特に序盤の暗い雰囲気や血生臭い戦闘描写については、敏感な視聴者から否定的な感想が寄せられることがあります。逆に、そうしたリアルで容赦のない描写があるからこそ物語に深みが増し、百鬼丸の成長や人間らしさの回復に説得力があると評価する人も少なくありません。また、音楽や映像表現に惹き込まれたというレビューも目立ち、ストーリーの重厚さと相まって高評価につながっています。このように全体の評価は高めであるものの、視聴者の感じ方によって好みが大きく分かれる作品であることが分かります。
アニメ『どろろ』がひどいと言われる理由
それでは、なぜ一部の人から「ひどい」と言われるのか。その理由を深掘りしていきます。実際に作品を観た人の声や描写をもとに解説します。
ひどい理由① 残酷な描写が多い
『どろろ』では戦国時代の厳しい現実が色濃く描かれています。例えば、村人たちが妖怪に襲われ命を落とす場面や、親が子を犠牲にするような場面もあり、観ている側に強烈な印象を残します。さらに、農村で餓死寸前の人々が食べ物を奪い合うシーンや、戦で傷ついた兵士が苦しみながら命を落としていく描写も多く登場し、視聴者に重たい現実を突きつけます。百鬼丸の母・縫の方が涙ながらに葛藤する姿など、救いのない状況が多く描かれ、母親としての愛情と国を守るための責務の板挟みに苦しむ様子は特に印象的です。また、百鬼丸自身も身体を取り戻すたびに新たな痛みや苦悩に直面し、その姿が視聴者にとってはより一層胸を締め付けるような体験となります。このような積み重ねがあるため、「ひどい」と感じる人がいるのも十分理解できるのです。
ひどい理由② 原作との違いに戸惑う人も
原作漫画『どろろ』はユーモアを交えた展開もあり、軽妙なやり取りやコミカルな表現が随所に見られます。しかし2019年版は全体的にシリアスな雰囲気を強調しており、物語のトーンが大きく変わっています。例えば原作では妖怪退治のシーンにどろろのコミカルな反応や軽い掛け合いが入ることが多かったのに対し、アニメでは戦いの背後にある人間の欲望や哀しみ、戦国時代の悲惨さが丁寧に描かれています。そのため、原作の明るさを好んでいたファンの中には「雰囲気が違いすぎて戸惑った」と感じる人がいるのです。さらにアニメ版は原作で未完となっていた部分に独自の補完を加えて完結まで描いているため、展開そのものが原作と異なる点も少なくありません。原作の持つ余白を愛していたファンにとっては、こうした改変が「違和感」として映ることもあるようです。一方で、シリアスな表現によって人間ドラマが深まり、より感情移入しやすくなったと肯定する声もあり、評価が分かれる理由となっています。
ひどい理由③ 暗い展開が続く序盤
序盤は百鬼丸が黙々と妖怪を倒す展開が中心で、感情表現も乏しく進行が淡々として見えることがあります。彼は言葉を発せず、無表情のまま剣を振るい続けるため、視聴者にとっては距離を感じやすく、ストーリーが重苦しい印象を与えてしまいます。特に第1話から第5話あたりまでは、救いの少ない展開や荒廃した村の描写が続くため、「暗いシーンが延々と続いている」と受け止められる人が多いようです。中には「どこまで暗い話が続くのだろう」と感じ、視聴を中断してしまう人もいます。
しかし、この暗さは無駄ではなく、後半の物語に大きな意味を持っています。序盤で徹底的に描かれる絶望や孤独があるからこそ、仲間と出会い心を取り戻していく百鬼丸の変化が際立ち、感動を倍増させる仕掛けとなっています。たとえば、聴覚を取り戻して初めて音の世界に触れたシーンや、どろろと心を通わせる場面は、序盤の重苦しさを経験したからこそより一層強く胸に響きます。このように、序盤の暗い展開は作品全体を盛り上げるための布石であり、最後まで観続けることで大きな報いが得られる構造になっているのです。
ひどい理由④ 濃い演出で疲れることも
MAPPAならではの迫力ある作画や音楽は大きな魅力であり、観ている人を強烈に惹き込みます。しかし、その一方で常に緊張感が張り詰めているため、観ていて気持ちが休まらないという声も少なくありません。例えば、鬼神との戦闘シーンでは緻密な作画と激しいアクション、重厚な音楽が一体となって押し寄せ、映像としては非常に完成度が高いものの、視聴者に強い疲労感を与えることもあります。さらに、百鬼丸の戦いは一瞬の隙も許されない緊迫感に満ちており、息をつく暇なく連続するため「観ている側も体力を消耗するようだ」と感じる人もいるのです。また、戦闘以外の場面でも、重苦しい雰囲気や緻密な心理描写が続くことで精神的に圧迫感を覚えることもあります。このように、作品全体が持つ濃密さと迫力は長所であると同時に、人によっては「観終わった後にどっと疲れる」という評価につながることがあるのです。
アニメ『どろろ』の魅力
しかし「ひどい」と言われる一方で、多くの人が『どろろ』に夢中になるのはなぜなのでしょうか。ここからは作品の魅力について詳しく見ていきます。
魅力① 迫力ある作画とアクション
義手に仕込まれた刀で敵に挑む百鬼丸の戦いは、まさに息を呑む迫力です。例えば、鵺との戦いでは全身を斬りつけられながらも再び立ち上がる姿が描かれ、視聴者はその強さに引き込まれます。さらに、妖怪との対決では一瞬の動きや斬撃の重さが細かく表現されており、映像から音まで全てが緊張感に包まれています。MAPPAの丁寧な作画は、戦いのスピード感と重みをリアルに表現しているだけでなく、血しぶきや刀のきらめき、背景の細やかな描き込みによって、まるで自分もその場に立ち会っているような没入感を与えてくれます。特に百鬼丸が何度も倒れながら立ち上がり、再び剣を振るう瞬間は圧巻で、彼の強さと執念を鮮やかに伝えています。
魅力② 音楽と主題歌が心に響く
女王蜂の「火炎」は冒頭から緊張感を高め、観る人を一気に作品の世界へと引き込みます。その独特な歌声と疾走感のあるリズムは、百鬼丸の苛烈な戦いの幕開けにふさわしく、視聴者の心を揺さぶります。ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Dororo」は旅の疾走感を象徴し、百鬼丸とどろろが荒れ果てた戦国の大地を駆け抜ける姿と絶妙に重なります。エンディングの「さよならごっこ」は静かで切ない旋律が物語の余韻を深め、キャラクターたちの孤独や哀しみを優しく包み込みます。そしてEveの「闇夜」は力強くも儚い響きで、観終わった後に涙を誘うこともしばしばです。音楽と映像がシーンごとに完璧にシンクロしており、戦闘の緊張感や感情の揺れ動きが何倍にも膨らんで伝わってきます。サウンドトラック全体も和楽器と現代的なサウンドが融合し、作品の雰囲気を格段に引き上げています。このように音楽と映像が一体となって心に深く刻まれるのが、『どろろ』の大きな強みです。
魅力③ 人間らしさを描く物語
百鬼丸は体を取り戻すごとに、人間らしい感情も取り戻していきます。例えば、痛覚を取り戻したとき、初めて「痛み」を知り、その苦しみと共に「生きている」という実感を得ます。この体験は単なる感覚の復活ではなく、心の奥深くに新たな感情を芽生えさせる瞬間でもありました。さらに聴覚を得たときには、初めて耳にする世界の音に戸惑いながらも、人々の声や自然の音を通して自分と周囲のつながりを感じ取るようになります。また、視覚を取り戻した時には、これまで触覚や音でしか理解できなかった景色を目で見て確かめることで、世界の広がりや美しさに感動する場面も描かれます。こうした一つひとつの経験が重なり、無機質だった百鬼丸が少しずつ人間らしい感情を表に出すようになっていくのです。その過程は視聴者に「生きるとは何か」を深く考えさせ、強い共感と感動を呼び起こします。
魅力④ 百鬼丸とどろろの絆
百鬼丸とどろろの関係は物語の大きな軸です。最初は感情を持たない百鬼丸に対して、どろろが一方的に語りかける関係でしたが、旅を続ける中で互いにかけがえのない存在になっていきます。例えば、百鬼丸がどろろを守るために必死に戦う場面や、どろろが百鬼丸に人間らしい心を教えようとする姿は、涙なしでは観られません。さらに、どろろが百鬼丸に食事や景色の美しさを教えるシーンでは、ただの仲間ではなく家族のような温かさが伝わってきます。また、百鬼丸が自らの運命に迷い、孤独に押しつぶされそうになるとき、どろろが傍らで支え続ける姿は胸を打ちます。小さな体で大きな存在感を示すどろろと、不器用ながらも確実に絆を深めていく百鬼丸の姿は、観る人に強い感動を与えます。この二人の関係は単なるバディの枠を超え、作品全体を支える心の支柱となっているのです。
まとめ
アニメ『どろろ』は確かに「ひどい」と感じられる要素を持っています。残酷な描写や重苦しい雰囲気、そして人によっては観ていて体力を奪われるほどの濃厚な演出。こうした側面があるのは事実です。しかしその一方で、胸を打つ人間ドラマや手に汗握る迫力あるアクション、そして耳に残る心に響く音楽が作品全体を支えています。だからこそ、多くの人が強く心を動かされ、放送から時間が経ってもなお語り継がれているのです。
「ひどい」という言葉で片付けてしまうにはあまりにも惜しい、深みと感動が凝縮されたアニメ。それが『どろろ』です。視聴者によっては涙を流したり、登場人物の選択に胸を締め付けられたり、逆に力をもらえたりと、観る人の心に必ず何かを残していきます。百鬼丸とどろろが共に歩んだ旅路は、人生そのものを映す鏡のようで、ラストに至るまで観続ければ必ず大きな余韻を与えてくれるでしょう。
幸いなことに、現在は数多くの配信サービスで気軽に楽しむことができます。DMMやPrime Video、dアニメストア、Hulu、Netflixでは定額で見放題、Rakuten TVではレンタル視聴が可能です。手軽にアクセスできる環境が整っているので、まだ観ていない方はぜひ一度触れてみてください。観終わったあとには、ただの娯楽作品ではなく、心に深い傷跡と温かい希望を同時に刻んでくれることをきっと実感できるはずです。

アニメ・映画が大好きで毎日色んな作品を見ています。その中で自分が良い!と思った作品を多くの人に見てもらいたいです。そのために、その作品のどこが面白いのか、レビューや考察などの記事を書いています。
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