『あひるの空』連載が終了したい理由は？休載の真相と再開の可能性を徹底解説

「『あひるの空』って連載終了したの？」──そんな疑問を持つ読者が急増しています。

実は『あひるの空』は終了しておらず、2019年から長期休載中の状態です。

この記事では、休載の背景・作者の近況・再開の可能性を徹底解説。さらに作品の魅力や配信情報もまとめました。ファンなら必読の内容です。

『あひるの空』連載が終了した真相

『あひるの空』は、バスケットボールを通して夢や努力、仲間との絆を描いた青春漫画です。
2004年から『週刊少年マガジン』で連載が始まり、多くのファンに愛されてきました。
しかし、2019年の26号を最後に本編の掲載が止まり、「あひるの空は終わったの？」という声が広がっています。
けれども、実際は連載が終了したわけではありません。現在は「休載中」です。
では、なぜここまで長く休載が続いているのでしょうか。

この章では、休載の現状とその背景について、これまでの情報や作品内容を踏まえてわかりやすく解説します。

連載は終了していない！長期休載中の現状

『あひるの空』は、2019年『週刊少年マガジン』26号を最後に休載しています。
最新刊は第51巻「THE DAY Part 1」まで発売されていますが、その後の続報はありません。
連載終了と勘違いしてしまう人が多いのは、あまりに長い休載期間と、作者のSNSが止まっていることが理由です。

日向武史さんは、もともと更新頻度が高いタイプではありませんでしたが、ここ2年以上、公式Twitterの投稿もなくなりました。
以前は作品への思いや制作過程を語ることもあったため、ファンからは「元気なのかな」「戻ってきてほしい」という声が続いています。

『あひるの空』の物語は、主人公の車谷空が小柄な体格ながらも、母との約束を胸にバスケに挑む姿から始まります。
空は身長が149cmしかなく、最初は誰にも相手にされませんでした。
しかし、その純粋な情熱が仲間たちの心を動かし、不良ばかりだった九頭龍高校バスケ部を少しずつ変えていきます。
このような「逆境からの挑戦」「諦めない姿勢」は、読者の共感を集め、長期連載を支えてきました。

連載が止まった今でも、作品の持つ熱量は失われていません。
SNS上では「再開を信じて待っている」というコメントが多く見られます。
講談社も正式に「連載終了」とは発表しておらず、今後の再開の可能性は残されています。

休載の理由については公式な説明がないため、さまざまな憶測が飛び交っています。
ただ、過去の巻末コメントなどから、作者の体調や精神的な負担が原因のひとつと見られています。
作品そのものが緻密で感情描写も多く、1話ごとの制作に非常に時間とエネルギーを要していたと考えられます。

次の項では、作者の日向武史さんがどのような人物で、どんな思いで作品を描いてきたのかを見ていきます。

作者・日向武史氏のメンタルが関係？

日向武史さんは、デビュー当時から「細かい描写にこだわる完璧主義者」として知られています。
『あひるの空』の試合シーンでは、実際のバスケットボールの動きに忠実なコマ割りや、汗や視線の流れまで緻密に描かれています。
そのリアリティこそが作品の魅力であり、同時に作者自身を追い込んでしまう要因でもあったようです。

作中には、空や百春、千秋、夏目といったキャラクターたちが何度も壁にぶつかり、挫折を経験しながらも立ち上がるシーンがあります。
特に印象的なのは、母親を亡くした後も空が「もう一度、全国を目指す」と誓う場面です。
その姿勢はまるで、日向武史さん自身の生き方を映しているようにも感じられます。

ファンの間では、「空の苦しみは作者の心の投影ではないか」と言われることもあります。
それほどまでに、作品と作者の心が深くつながっているのです。

また、日向武史さんは過去に「自分の中のテーマと折り合いがつかない」「描くほどに心が削れる」と語っていたこともあります。
ストーリーの中で描かれる人間の弱さや現実の痛みは、作者自身の感情と重なる部分が多いのかもしれません。

さらに、作品に対して「これでいい」と納得できない性格も影響しているようです。
読者から見れば完成度が高い話でも、作者本人は「もっと良くできた」と感じてしまう。
その完璧主義が、長期的なプレッシャーとなり、創作のブレーキにつながっている可能性があります。

このような背景を踏まえると、休載の理由は単なる怠慢ではなく、創作に真剣に向き合ってきたがゆえの「心の疲労」だといえます。
『あひるの空』は、単なるスポーツ漫画ではなく、人生の不器用さを描いた人間ドラマでもあります。
そのリアルさを支えてきたのが日向武史さんの繊細さであり、同時に休載の原因にもなってしまったのでしょう。

現在のところ、公式から復帰時期は発表されていません。
しかし、講談社は作品を「完結扱い」にしておらず、再開の可能性は残っています。
ファンはその日を信じて待ち続けています。

最後に、現時点での状況をまとめると以下の通りです。

項目	内容
連載状況	2019年26号を最後に休載中
最新刊	第51巻「あひるの空 THE DAY Part 1」
作者のコメント	公式な声明なし
SNS活動	2年以上停止中
再開の可能性	あり（講談社は連載終了扱いにしていない）

『あひるの空』の物語はまだ終わっていません。
車谷空たちの挑戦も、作者の日向武史さんの物語も、きっとまだ続いています。
いつか再び、彼らの熱い戦いを誌面で見られる日を楽しみに待ちたいと思います。

SNS活動もストップ、沈黙が続く作者の現状

『あひるの空』の作者、日向武史さんの公式Twitterは、2年以上更新が止まっています。
以前は新刊の発売や制作の進行状況、日常の出来事などを投稿していました。
ときには「登場人物の心情を描くのがつらい」といった心の声もつぶやいており、ファンにとっては作者の人柄が伝わる貴重な場でした。

そんな発信が突然途絶えたことで、多くの読者が心配しています。
「体調を崩していないか」「創作のモチベーションを失っていないか」といった声がSNS上で今も続いています。
それほどまでに、日向武史さんは読者との距離が近い作家だったのです。

休載直前の頃、作品のトーンには少しずつ変化が見られました。
たとえば、空たちがチームとしてまとまり、ようやく強豪校と互角に戦えるようになった頃から、物語はより現実的で重いテーマを扱うようになっていきます。
部員同士の衝突、家庭の問題、そして夢を諦める瞬間など、青春漫画とは思えないほどリアルな葛藤が描かれていました。
このようなシリアスな展開は、日向武史さんが作品に真剣に向き合っていた証拠でもあります。

しかし、それと同時に「心がすり減っていたのではないか」とも言われています。
漫画という表現の中で現実の痛みや苦しみを描くことは、作者自身にも強い負担を与えます。
特に『あひるの空』は、勝利よりも「挫折と成長」を中心に据えた物語です。
空が何度も負けながら、それでも立ち上がる姿は、多くの読者に勇気を与える一方で、作者自身も同じように自分を奮い立たせていたのかもしれません。

ファンの間では、「作品の中に作者の心がある」とよく言われています。
日向武史さんの沈黙も、単なる休みではなく、創作と自分の心のバランスを取り戻すための時間なのではないかと考える人もいます。
漫画家としての誠実さゆえに、軽い気持ちで再開できないのだと思います。

私も連載当時のコメント欄で、日向武史さんが「自分の描くバスケットは、誰かの心を支えるものであってほしい」と語っていたのを覚えています。
その言葉を思い出すと、今の静かな時間も、きっと次に描くための“準備期間”なのだと感じます。

現在、講談社や編集部から公式な発表はありません。
ただ、日向武史さんの作品は長年にわたって愛され続けており、その影響力はいまだに衰えていません。
『あひるの空』の単行本は今も多くの書店に並び、電子版も再配信されています。
それは、出版社も作品の力を信じているという証拠です。

以下に、現在の作者の状況をまとめます。

項目	内容
作者の近況	公式SNS更新停止（約2年）
公のコメント	なし
出版社の対応	連載終了扱いではない
作品の人気	継続的に高い
作品の電子配信	再開済み

こうして見ると、完全な「終わり」ではなく、今は「静かな休息期間」であることがわかります。
次に、今後の再開の可能性について見ていきましょう。

再開の可能性は？出版社の動きと今後の展望

『あひるの空』の単行本は、2019年6月発売の第51巻で止まっています。
それ以降の続巻は発表されていませんが、講談社はこの作品を「連載終了」としていません。
この事実だけでも、再開の希望は残されています。

『あひるの空』はアニメ化もされており、作品としての認知度が非常に高いです。
そのため、出版社としても再開のチャンスを慎重に見極めていると考えられます。
また、他の長期休載作品の例を見ても、数年単位のブランクを経て復帰するケースは珍しくありません。
『ハンターハンター』や『ベルセルク』のように、読者が長い間待ち続ける文化が日本の漫画界にはあります。

再開の可能性を考えるとき、重要なのは「作者が再び描く意欲を持てるかどうか」です。
『あひるの空』のストーリーは、まだ多くの伏線を残しています。
空が全国大会でどこまで進むのか、百春と円の関係、七尾の未来。
物語の途中で止まっているからこそ、読者の期待も大きいのです。

講談社としても、長年のファンを裏切る形で終わらせることは避けたいでしょう。
作品を再開するにしても、物語の整合性を保つために、準備や調整の期間が必要です。
したがって「再開未定」という言葉は、単なる放置ではなく、「再開に向けた静かな時間」とも受け取れます。

今のところ具体的な動きはないものの、出版社が版権や販促を維持していることからも、完全な終止符は打たれていません。
新刊が出ない間も、SNSでは読者同士が感想や考察を投稿し合い、作品への熱量は続いています。

まとめると、再開の可能性は次のようになります。

項目	状況
最新刊	第51巻（2019年）
出版社の立場	連載終了扱いではない
続刊の予定	未定
再開の見込み	可能性あり（具体的時期不明）
ファンの声	再開を望む声が多数

このように、『あひるの空』はまだ“終わった”とは言えません。
むしろ、長い休止の中で静かに力をためているようにも見えます。
では、読者たちはこの長い沈黙をどう受け止めているのでしょうか。

読者の反応──待ち続けるファンたちの声

SNS上では、「いつか戻ってきてほしい」という声が今も途絶えていません。
『あひるの空』は、ただのバスケット漫画ではなく、「夢を追う苦しさ」「仲間とのぶつかり合い」「成長の痛み」を描いた青春物語です。
そのため、ファンの多くが作品に自分の過去を重ねています。

「部活でうまくいかなかった時、空の言葉に救われた」「諦めかけた夢をもう一度追いたくなった」など、心の支えにしている人も多いです。
空が何度も失敗しながらも前を向く姿は、まるで読者自身を励ましているように感じられます。

特に印象的なのは、空が母親の病室で「もう一度勝ちたい」と涙ながらに誓うシーンです。
その決意は、読者にとっても“希望の象徴”でした。
そんな物語が未完のまま止まっているからこそ、「続きを見たい」「最後まで見届けたい」という声が尽きないのです。

ファンの間では、「空たちの物語はまだ途中」「日向武史さんなら必ず戻ってくる」という信頼が根強くあります。
それは単に結末を知りたいというだけではなく、あの熱い青春をもう一度感じたいという願いです。

私もこの作品を読んで、「頑張ることの意味」を何度も考えさせられました。
たとえ結果が出なくても、努力する姿そのものが尊いというメッセージは、今も胸に残っています。
だからこそ、再開の知らせを待ち続ける価値があると思います。

現在のファンの反応を整理すると、次のようになります。

観点	内容
主な感情	再開への希望と心配
SNS上の声	「いつまでも待っている」「また空に会いたい」
新規読者の動き	アニメ再放送で再び注目されている
作品への評価	青春漫画の金字塔として高く評価され続けている

『あひるの空』はまだ終わっていません。
そして、ファンもまた終わりを望んでいません。
車谷空のように、諦めずに前を向く姿勢こそ、この作品が伝えたかったことです。
その思いを胸に、再びページが開かれる日を静かに待ちたいと思います。

『あひるの空』連載の終了と作品の魅力

『あひるの空』は、ただのバスケット漫画ではありません。
2004年に『週刊少年マガジン』で始まってから、15年以上にわたり、読者の心に「努力」「絆」「再生」といったテーマを刻み続けてきました。
連載が休載している今でも、多くのファンが空たちの物語を思い出し、再開を待ち望んでいます。
この章では、『あひるの空』という作品がなぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか、その魅力を物語の内容や登場人物を通して紹介していきます。

作品概要

『あひるの空』は、作者・日向武史さんによって描かれた青春スポーツ漫画です。
2004年に連載が始まり、弱小バスケ部を舞台にした物語が多くの読者に感動を与えました。
主人公は小柄な高校生、車谷空。
身長はわずか149センチ。
バスケットボールでは致命的なハンデを抱えています。
それでも、亡き母親との約束を胸に、バスケを続けることを決意します。

物語の舞台となるのは九頭龍高校、通称クズ高。
かつては不良たちがたむろする荒れた学校で、バスケ部もほとんど活動していませんでした。
そんな中、空が転校してきたことで、彼の情熱に引き寄せられるように、少しずつ仲間が集まり、チームが再生していきます。

この作品の魅力は、ただ試合に勝つことだけが目的ではない点です。
努力しても報われない現実、仲間との衝突、家庭の問題、夢を追うことの苦しさ。
そうした“青春の痛み”を丁寧に描いているからこそ、多くの人が共感するのです。

たとえば、空が何度も相手に倒されながらも、立ち上がってボールを握り続けるシーン。
あの姿には、勝ち負けを超えた「生きる強さ」がにじんでいます。
試合の結果ではなく、挑戦し続けること自体に意味がある。
それがこの作品の根底に流れるメッセージです。

また、日向武史さんは井上雄彦さんの『SLAM DUNK』に強く影響を受けたことを公言しており、作中にもそのオマージュが登場します。
しかし、『あひるの空』は“リアルな青春”を描く点で、また違った方向に進んでいきました。
勝利よりも人間の心を掘り下げたスポーツ漫画として、独自の地位を築いています。

以下に作品の基本情報をまとめます。

項目	内容
作者	日向武史
連載開始	2004年（週刊少年マガジン）
巻数	51巻（2019年6月時点）
主人公	車谷空
舞台	九頭龍高校（クズ高）
テーマ	努力・絆・再生・現実との向き合い

次に、物語のあらすじをもう少し深く見ていきましょう。

あらすじ

物語は、車谷空が九頭龍高校に入学するところから始まります。
小柄で目立たない空は、最初から周囲にバカにされます。
「その身長でバスケなんて無理だろ」。
しかし空は、そんな声を気にもとめず、母親との約束を守るためにボールを持ち続けます。

バスケ部の部室を訪れると、そこにいたのは練習をサボる不良たち。
まともに活動しておらず、バスケットボールもほこりをかぶっていました。
それでも空は諦めません。
毎朝1人でシュート練習を繰り返し、少しずつ周囲を変えていきます。

その中で出会うのが、花園兄弟の百春と千秋です。
最初は空をからかう不良兄弟でしたが、空のまっすぐな努力に心を動かされ、再びバスケットへの情熱を取り戻します。
彼らが一緒に走り出した瞬間、クズ高バスケ部の物語が本格的に動き始めます。

物語は単なるスポーツの勝敗ではなく、登場人物の成長と葛藤が中心に描かれます。
たとえば、天才肌の夏目健二（トビ）は、才能に恵まれながらも仲間との衝突でチームを離れた経験を持ちます。
一方で、空は不器用ながらも、仲間の心をつなぐ存在として描かれます。
彼が放つシュートは、努力と信念の象徴のように感じられます。

特に印象的なシーンは、母親の病室での場面です。
母親が弱っていく中で、空は「いつか全国に行くから」と約束を交わします。
その言葉が空を支え、どんな困難にも立ち向かう力になります。
この場面を読んで涙した読者も多いでしょう。

『あひるの空』は、ただ夢を追う物語ではなく、夢を追うことの「苦しさ」を描いた作品です。
だからこそ、読後には温かい気持ちだけでなく、現実と向き合う勇気をもらえるのです。

以下に、物語の流れを簡単にまとめます。

段階	内容
序盤	空が九頭龍高校に入学し、バスケ部再建を目指す
中盤	仲間たちとの絆が深まり、チームとして成長
終盤（休載前）	それぞれが進むべき道を模索し、未来への希望を描く

続いて、『あひるの空』に登場する個性豊かなキャラクターたちを紹介します。

登場人物

『あひるの空』の魅力は、何より登場人物たちのリアルな人間ドラマにあります。
どのキャラクターも完璧ではなく、それぞれに弱さや悩みを抱えています。
その不器用さが読者の心をつかむのです。

主人公の車谷空は、身長149センチというハンデを背負いながらも、バスケットへの情熱だけは誰にも負けません。
試合中に体格差で押し負けても、最後までボールを追う姿勢はまさにチームの精神的支柱です。
小さな体で大きな選手に立ち向かう姿は、まるで自分の限界に挑むようで、読者を勇気づけます。

花園百春と千秋は、荒れた学校で悪名高い不良兄弟でした。
しかし、空との出会いで彼らの人生は変わります。
百春は短気で不器用ですが、情に厚く、誰よりもチームを大切にします。
千秋は冷静で頭脳派。試合では司令塔として仲間を導く存在です。
この対照的な兄弟が、物語に深みを与えています。

天才プレイヤーの夏目健二（トビ）は、バスケの才能にあふれながらも、周囲との衝突が絶えません。
彼の孤独や葛藤は、才能がある人ほど抱える苦しみを象徴しています。
一方で、空との出会いを通じて、もう一度仲間と向き合う大切さを知ります。

そして、マネージャーの七尾奈緒。
彼女は頭脳派で冷静にチームを支えながら、時に母親のような優しさを見せます。
空の努力を一番近くで見守る存在として、物語に欠かせない人物です。

キャラクターたちはそれぞれ、家庭の問題や将来への不安を抱えています。
けれども、バスケットを通して人との絆を学び、少しずつ前へ進んでいきます。
その姿は、読者に「どんな状況でも変われる」という希望を与えてくれます。

以下に主要キャラクターの特徴をまとめます。

名前	特徴
車谷空	小柄ながらも努力家。チームの象徴的存在。
花園百春	不器用だが熱血漢。仲間思い。
花園千秋	冷静で頭脳派。チームを支える司令塔。
夏目健二（トビ）	天才肌のエース。孤高だが情熱的。
七尾奈緒	マネージャーとしてチームをまとめる存在。

『あひるの空』の魅力は、勝敗よりも「人間の心の成長」を描いていることにあります。
挫折しても諦めない姿勢、仲間とぶつかりながらも支え合う強さ。
それがこの作品の真のテーマです。

どんなに時間が経っても、車谷空たちの言葉やプレーは、読者の心の中で生き続けています。
連載が止まっていても、『あひるの空』の物語はまだ終わっていません。
バスケットコートのその先で、彼らはきっと今も夢を追い続けているのです。

単行本の刊行状況

『あひるの空』の最新刊は、第51巻『あひるの空 THE DAY Part 1』です。
この巻は2019年6月に発売され、以降、新刊の情報は発表されていません。
物語は九頭龍高校バスケ部の新たな挑戦を描く途中で止まっており、続きが気になる展開のまま休載となりました。

第51巻では、空たちがチームとして一段と成熟していく姿が描かれていました。
百春と千秋の兄弟が互いに認め合い、夏目健二（トビ）が再び仲間として戻ってくる場面など、ファンにとって胸が熱くなる展開が多くありました。
空のシュートフォームにも自信が宿り、母との約束を胸に、より高い目標へと向かう決意が感じられました。
まさに“次のステージ”への期待が高まる巻でした。

しかし、その後の展開は未発表のままです。
連載が休止した2019年以降、講談社からの公式アナウンスもなく、再開時期は未定のままとなっています。
ただし、出版社はこの作品を「連載終了」とは扱っておらず、完全な完結ではありません。

また、単行本は紙のほか電子書籍でも入手できるようになっています。
以前は作者の意向で電子配信が制限されていましたが、現在は再開され、多くの読者がスマートフォンやタブレットで読み返しています。
今でも書店の棚に『あひるの空』が並び続けていることは、それだけ作品の人気が根強い証拠です。

以下に、単行本の刊行状況をまとめます。

巻数	タイトル	発売日	状況
第51巻	あひるの空 THE DAY Part 1	2019年6月17日	最新刊（以降未発表）
第1巻〜50巻	GOシリーズなど	2004年〜2018年	全巻発売済み
特別版	あひるの空 BEST SELECTION+	2012年3月	名場面集として刊行

単行本のラインナップを見ると、日向武史さんが一つ一つの巻にテーマを込めて描いていることがわかります。
巻を追うごとにタイトルやデザインも変化し、35巻以降は副題がつき、表紙にはイラストを使わないシンプルなデザインに移行しました。
これは「漫画は内容で勝負したい」という日向武史さんの強い意志によるものです。
表紙に絵がなくても売れる作品でありたい──その自信と覚悟が感じられる決断でした。

作者と『SLAM DUNK』の関係

『あひるの空』を語るうえで欠かせないのが、作者・日向武史さんと井上雄彦さんの『SLAM DUNK』との関係です。
日向武史さんは、かつて自身が『SLAM DUNK』の大ファンであることを公言しています。
作中にも『SLAM DUNK』が登場し、キャラクターの一人が「バスケを始めたきっかけ」として同作を挙げています。
この場面は、他誌作品であるにもかかわらず実名で登場しており、井上雄彦さんも快く承諾したといいます。

日向武史さんは、このシーンを描く際に緊張で腕が震えたとコメントしています。
憧れの作品を自らの漫画に登場させることは、尊敬の証であり、『あひるの空』に込めたバスケへの情熱の源でもありました。

両作品には共通点も多くあります。
努力を重ねる主人公、仲間との衝突、夢への挑戦。
しかし、『SLAM DUNK』が「頂点を目指す青春」を描いたとすれば、『あひるの空』は「挫折と再生の青春」を描いた作品です。
空は決して恵まれた環境にいるわけではなく、体格にも才能にも限界があります。
それでも諦めず、ひたむきに努力する姿勢が、多くの読者の心をつかみました。

また、リアルなバスケット描写も日向武史さんのこだわりの一つです。
試合中の視線の動きや足の運び、パスの角度まで細かく描かれ、読者はまるで自分がコートに立っているような臨場感を味わえます。
この緻密な描写にも、『SLAM DUNK』への敬意と影響が感じられます。

日向武史さんは、井上雄彦さんの影響を受けつつも、「もっと現実を描きたい」という独自の方向性を追求しました。
勝敗だけでなく、負けることの意味、努力が報われない現実を描くことで、より深い人間ドラマを作り上げたのです。

感想──あひるの空が愛され続ける理由

『あひるの空』が長年にわたり愛されている理由は、キャラクターたちの“人間らしさ”にあります。
どの登場人物も完璧ではなく、弱さや迷いを抱えながら成長していきます。
たとえば、花園百春がチームの足を引っ張ってしまい、自分を責める場面があります。
それでも空が「負けてもいい。でも逃げるのはダメだ」と語りかけるシーンには、作品全体のメッセージが凝縮されています。

この作品は、「勝つこと」よりも「立ち上がること」に価値を置いています。
試合に負けても、夢が叶わなくても、挑戦し続ける姿勢を肯定しているのです。
だからこそ、読者は自分の人生と重ねて感情移入しやすく、何度読んでも心を打たれます。

また、物語の中で描かれる家庭環境や人間関係のリアルさも特徴的です。
空の家庭には深い悲しみがあり、母親との約束が物語の大きな支えとなっています。
その現実的な痛みがあるからこそ、彼の笑顔や努力がより強く輝くのです。

私自身もこの作品を読んで、「努力しても報われないことがあるけれど、それでも続ける意味がある」と感じました。
『あひるの空』は、夢を追う苦しさを描きながらも、最後には「それでも生きていく強さ」を教えてくれる漫画です。

まとめ──あひるの空はまだ終わっていない

結論として、『あひるの空』はまだ終わっていません。
2019年を最後に休載が続いていますが、講談社は連載終了と発表していません。
つまり、物語は未完のまま“止まっているだけ”なのです。

空たちの青春は途中で途切れていますが、読者の心の中では今も続いています。
作品を読み返すと、まるで時間が止まったままの彼らが、また動き出すような気持ちになります。

再開の知らせはまだありませんが、希望は残されています。
空がコートでボールを手にした瞬間のように、いつかきっと、物語が再び動き出す日が来るはずです。

今はその時を信じて、これまでの巻をもう一度読み返すのが、ファンにできる最大のエールでしょう。
『あひるの空』は休載してもなお、生き続ける青春の物語です。
そして私たちは、その続きを信じて待つことができます。

項目	内容
現在の状態	長期休載中（連載終了ではない）
最新刊	第51巻（2019年6月発売）
作者	日向武史
特徴	挫折と再生を描くリアルな青春漫画
再開の可能性	あり（公式発表は未定）

『あひるの空』は、止まった時間の中でも光を放ち続けています。
そしていつか、再び空がリングに向かってジャンプする瞬間を見られる日を、多くの読者が信じています。