「アニメ『亜人』って、原作のどこまでやったの?」
そんな疑問を持つ人は多いはず。
2016年に放送されたテレビアニメ版『亜人』は、全2クール・全26話という長さながら、原作と異なる展開も多く、途中からオリジナル展開に突入します。
本記事では、アニメがどこまで描かれたのか、原作との違い、どこから漫画を読めばいいのかを分かりやすく解説します。
最後まで読めば、「アニメだけ観た人が続きから読むにはどこがベストか」がはっきり分かります。
アニメ『亜人』はどこまで?:概要をおさらい
『亜人(あじん)』のアニメは、漫画の持つ緊迫したストーリーと独特の世界観を、3DCGという新しい形で表現した異色の作品です。
2015年に劇場アニメとしてスタートし、その勢いのままテレビシリーズへと展開しました。
重厚なストーリーと映像の迫力が両立しており、アクションだけでなくキャラクターの心理も見応えがあります。
ここでは、まず『亜人』という作品のアニメ版がどんな特徴を持っているのか、劇場版・テレビシリーズ・OVAの関係を整理しながら見ていきましょう。
そして最後に、放送スケジュールや制作スタッフを振り返り、作品全体の概要をまとめます。
3DCGで描かれる異色のサスペンス・アクション
『亜人』のアニメ版が他のアニメと大きく違うのは、全編が“3DCG”で作られていることです。
制作を手がけたのは『シドニアの騎士』などで知られるポリゴン・ピクチュアズ。
セル画風のレンダリングによって、CGでありながらアニメらしい質感を保っています。
この3DCGの強みは、スピード感と臨場感のある戦闘シーン。
主人公・永井圭と亜人テロリスト・佐藤が繰り広げる戦闘は、まるで実写映画のような迫力があります。
特に「黒い幽霊(IBM)」と呼ばれる存在の動きは、重さとスピードが両立していて、見ている側の緊張感を高めます。
また、死なない“亜人”という設定が、映像演出の自由度を大きく広げています。
何度も殺され、復活し、それでも前に進む永井圭。
その姿を、カメラが360度動くようなダイナミックな構図で描くことで、恐怖や苦痛がよりリアルに伝わってきます。
一方で、キャラクターの表情や細かな仕草はやや硬い印象を受けることもあります。
しかしその無機質さが、逆に“死なない人間たち”の異質さを際立たせる効果を生んでいます。
冷たく、無機的で、しかし確かに人間くさい――そんな不思議な感覚を味わえるのが、このアニメ『亜人』の最大の魅力なのです。
劇場版・テレビアニメ版・OVAの関係
『亜人』のアニメシリーズは、少し複雑な構成をしています。
最初に公開されたのは2015年の劇場版アニメで、その後テレビシリーズが放送されました。
両者は内容がほぼ共通しており、「どちらか片方を観れば大筋はわかる」作りになっています。
劇場版は三部作構成で、第1部『亜人 -衝動-』が2015年11月に、第2部『亜人 -衝突-』が2016年5月に、そして最終章『亜人 -衝戟-』が同年9月に公開されました。
この三部作は、主人公・永井圭が“自分が亜人である”と気づいてから、亜人テロリスト・佐藤と対峙するまでのストーリーを描いています。
テレビアニメ版は、その劇場版をベースにしながら再構成されています。
2016年1月から4月にかけて放送された第1クールは、劇場版第1部の内容を中心に、キャラクターの内面描写を加えた構成。
同年10月から12月の第2クールは、原作に近い部分を保ちながらもオリジナル要素を大きく含む展開となりました。
特に後半は、原作ではまだ描かれていなかった決着までがアニメ独自に描かれており、物語としての完結感があります。
さらに、原作コミックスの限定版には、3本のOVA(OAD)が付属しています。
これらは本編とは少し離れたエピソードで、世界観を補完する内容です。
- 「中村慎也事件」:日本で最初に“亜人”と認定された男・中村慎也の悲劇を描く前日譚。
- 「Intermission」:戦いの合間の日常やキャラクター同士の関係を、少しコミカルに描いた番外編。
- 「佐藤ZERO」:アメリカ軍時代の佐藤(通称“FOX”)を主人公にしたスピンオフで、彼の狂気の原点に迫る物語。
これらのOVAは、アニメ本編では語られない背景を深める内容で、ファンには必見のエピソードです。
特に「佐藤ZERO」は、彼の戦闘狂としての原点を描いており、本編での恐ろしさをより理解できるようになります。
放送・公開スケジュールと制作スタッフ一覧
『亜人』のアニメシリーズは、約2年間にわたって展開されました。
劇場版・テレビアニメ版・OVAがほぼ同時期に制作されていたため、映像や音楽のトーンが統一されており、どの作品を見ても“同じ世界の物語”として違和感がありません。
下の表は、アニメ版『亜人』の展開を時系列でまとめたものです。
年月 | 形式 | タイトル | 備考 |
---|---|---|---|
2015年6月 | 制作発表 | 劇場版・TVシリーズ同時進行 | ポリゴン・ピクチュアズ制作 |
2015年11月 | 劇場版第1部 | 『亜人 -衝動-』 | 永井圭が亜人と判明するまでの物語 |
2016年1月〜4月 | TVアニメ第1クール | 全13話 | 第1部と同内容+追加描写 |
2016年5月 | 劇場版第2部 | 『亜人 -衝突-』 | 佐藤との本格的な対立が始まる |
2016年9月 | 劇場版第3部 | 『亜人 -衝戟-』 | 佐藤との決戦まで描かれる |
2016年10月〜12月 | TVアニメ第2クール | 全13話(#14〜#26) | 原作とは異なるオリジナル結末 |
2016〜2017年 | OAD(OVA) | 『中村慎也事件』『Intermission』『佐藤ZERO』 | 原作8〜10巻限定版収録 |
制作スタッフも非常に豪華です。
総監督は瀬下寛之、監督は安藤裕章。
シリーズ構成には『BANANA FISH』『呪術廻戦』でも知られる瀬古浩司が参加しています。
音楽は映画やドラマでも活躍する菅野祐悟。
サウンド面では岩浪美和が音響監督を務め、銃撃戦や爆発音などの臨場感をリアルに再現しています。
また、主題歌も毎期異なるアーティストが担当し、作品の緊迫感をさらに高めています。
第1クールのオープニング「夜は眠れるかい?」(flumpool)は、主人公・永井圭の孤独と焦燥感を感じさせる楽曲。
第2クールではangela×fripSideによる「僕は僕であって」「The end of escape」が使われ、疾走感のあるサウンドが戦闘シーンを盛り上げました。
エンディングでは宮野真守の「HOW CLOSE YOU ARE」やクリープハイプの「校庭の隅に二人」が、作品に切なさを添えています。
このように、『亜人』のアニメは映像・音楽・構成のすべてが高い完成度でまとめられています。
3DCGの映像技術と人間ドラマが見事に融合し、単なるアクションアニメにとどまらない深いテーマ性を持っているのです。
アニメ『亜人』は原作漫画のどこまで描いたのか
アニメ『亜人』は、原作漫画のスピーディな展開をベースにしながらも、映像としてのドラマ性を重視して再構築された作品です。
1期と2期、そして劇場版の3部作が連動する形で物語が展開しますが、「どこまで原作を描いたのか」「何がアニメオリジナルなのか」を知ると、作品の意図がより深く見えてきます。
ここでは、各期の範囲や改変点、キャラクターの描写の違い、そしてアニメでは描かれなかった“その後”について丁寧に解説していきます。
第1期は「原作5巻途中」までの構成
アニメ『亜人』第1期は、原作第1巻から第5巻の途中までをもとにした構成になっています。
主人公・永井圭が交通事故をきっかけに“自分が亜人である”と気づく衝撃の瞬間から始まり、政府の実験施設から脱出し、戸崎や佐藤ら主要キャラクターが揃うまでを描いています。
特に印象的なのは、第5話の「君もブチ殺してやる」。
この回では、圭が友人の海斗と再会し、警察に追われる中で自分の冷徹さを自覚していく過程が描かれます。
原作でも重要なターニングポイントとなるエピソードであり、アニメ版では3DCGの緊迫感がより際立っています。
第1期の終盤(第13話)では、圭が佐藤の動きを警戒しながらも、自分の生き方を模索する姿が描かれます。
この段階で物語は原作の「永井圭 vs 政府・佐藤軍団」の構図に突入する直前で終わっており、アニメとしてはひとつの“助走”の役割を果たしています。
つまり、第1期は原作でいえば「政府施設脱出〜再び対立構造が生まれる前夜」まで。
このあたりで物語は区切られ、続く第2期へとつながっていきます。
第2期はほぼオリジナル展開で完結
アニメ第2期(第14話〜第26話)は、原作をなぞりながらもストーリーの大部分がオリジナル展開となっています。
大筋では“佐藤のテロ行為と、それを止めようとする永井たち”という構図を踏襲していますが、細部の流れや結末は大きく異なります。
特に印象的なのは、佐藤が政府要人を次々に襲撃していくシーン。
原作では長期的なゲリラ戦として描かれますが、アニメではテンポよく次々と作戦が進行し、最終的に「永井と佐藤の直接対決」にまで到達します。
最終話「僕も約束しますよ、佐藤さん」では、永井と佐藤がビルの屋上で激しく戦います。
このシーンは原作には存在しないアニメオリジナルのクライマックスで、2人の思想の違いが真正面からぶつかります。
佐藤は「戦争を楽しむために生きる」、永井は「誰も死なせたくない」。
この対比が鮮やかに描かれ、物語は“アニメとしての完結”を迎えます。
原作では物語がさらに続くのに対し、アニメはここで幕を下ろしています。
そのため、第2期の終盤は「アニメ版だけの終着点」を意識して作られているといえます。
主要キャラの描写や順序が原作と異なるポイント
アニメ版『亜人』では、登場キャラクターの描き方や登場順が原作といくつか異なります。
最も顕著なのは、主人公・永井圭の性格描写です。
原作では初期から「冷徹で合理的な青年」として描かれていますが、アニメ版ではもう少し“葛藤する普通の高校生”として描かれています。
特に1期序盤では、恐怖と混乱に振り回される彼の姿が強調され、感情移入しやすくなっています。
また、佐藤(通称・帽子の男)の描写も微妙に異なります。
原作では淡々とした口調で狂気をにじませるタイプですが、アニメでは宮野真守の演技によって“楽しげで不気味”な人物として際立っています。
戦闘中に笑いながら敵を倒す姿は、恐怖と同時に妙なカリスマ性を感じさせます。
田中功次の扱いも原作とは違い、アニメ版ではより早い段階から永井に協力するポジションに配置されています。
そのため、仲間としての絆が分かりやすく描かれており、視聴者にとっても関係性を理解しやすい構成になっています。
登場キャラクターの“順序や感情の温度差”を調整することで、アニメ版はストーリーのテンポを保ちながらも、キャラクター同士の対立や関係性を際立たせています。
ラストシーンと原作の“その後”の違い
アニメ版の最終話では、永井が佐藤を倒し、政府と亜人の対立に一応の終止符が打たれます。
この結末は原作には存在しない完全なオリジナルです。
原作では、佐藤は何度も捕まり、逃げ、再び戦いを仕掛けるという“終わらない闘争”を続けています。
つまり、アニメのような「決着」は原作ではまだ訪れていません。
アニメのラストでは、永井が佐藤に向かって「僕も約束しますよ、佐藤さん」と語る場面が印象的です。
これは「戦いを終わらせる」という永井の意思を象徴しており、物語全体のテーマ――“人間らしさとは何か”――に一つの答えを出しています。
一方で、原作の“その後”では、政府の陰謀や新たな亜人の存在など、さらにスケールの大きい展開へと進んでいきます。
アニメはあくまでその“第一章の終わり”として完結しているのです。
アニメ版が描き切らなかった原作の重要エピソード
アニメ版『亜人』はテンポ重視の構成のため、原作の細かなエピソードのいくつかは省略されています。
特に「亜人の社会的扱い」や「永井家の過去」に関する描写がカットされており、世界観の深みがやや簡略化されています。
原作第6巻以降では、政府内での亜人研究の実態、戸崎の過去、そして永井圭の妹・慧理子との関係など、人間ドラマがより重層的に展開されます。
これらはアニメではほとんど触れられていません。
また、原作では「亜人の復活現象」や「IBM(黒い幽霊)の個体差」についても詳細な設定が語られます。
アニメでは戦闘演出としての“黒い幽霊”に重点を置いており、科学的・哲学的な説明は省略されています。
このため、アニメはアクション重視でテンポよく楽しめる一方、原作を読むことで初めて“亜人とは何か”という根本的なテーマがより深く理解できる構成になっています。
以下の表は、アニメと原作の対応関係をまとめたものです。
アニメエピソード | 原作巻数 | 備考 |
---|---|---|
第1期(#1〜#13) | 1〜5巻途中 | 永井圭が亜人であることを知り、佐藤と対立するまで |
第2期(#14〜#26) | 6巻以降+オリジナル | 原作の要素を一部使用しつつ、完全アニメ版結末 |
劇場版三部作 | 1〜5巻+再構成 | TV版と同内容だがテンポ重視 |
OAD(3話) | 原作外伝 | 中村慎也や佐藤の過去を描くスピンオフ |
アニメ『亜人』はどこまで?原作を読むならどこから?
アニメ『亜人』を最後まで観た人が次に気になるのは、「原作漫画はどこまで描かれているのか」「読むならどこからがいいのか」という点でしょう。
アニメは2期で一応の完結を迎えていますが、実は原作ではその先の展開がまだ続いています。
つまり、アニメだけでは見えていない“本当の結末”が存在するのです。
ここでは、アニメと原作の違いを踏まえながら、どの巻から読み始めるのが最適かをわかりやすく解説します。
さらに、原作を読むことで広がる『亜人』の世界の奥行きや、続編・実写映画とのつながりも紹介していきます。
「第5巻」から読めば違いがすぐ分かる
結論から言うと、アニメの第1期が原作5巻の途中までを描いているため、5巻から読み始めるのがベストです。
この巻からは、アニメでは描かれなかった政治的な駆け引きや、亜人たちの本格的な反乱計画が始まります。
たとえば、原作の5巻以降では、佐藤が次々と政府関係者を狙う“テロ作戦”を展開します。
アニメではテンポ重視で短くまとめられていますが、漫画では各作戦の背景や狙いが細かく描かれています。
「なぜ彼はこれほど執念深く戦い続けるのか」「永井圭は本当に“正義の側”なのか」――そのあたりの心理的な揺れが深く掘り下げられているのが原作の特徴です。
また、5巻の中盤では、永井と戸崎が初めて本格的に協力する展開になります。
アニメではカットされていた会話や駆け引きが多く、永井の“計算高さ”がよりリアルに伝わってきます。
このあたりを読むと、「アニメの永井は冷たく見えていたけれど、本当は誰よりも冷静で現実的な人間なんだ」と印象が変わるはずです。
アニメを観てから原作の5巻に入ると、展開のテンポや空気感の違いがすぐに分かります。
より重く、より静かに進む原作の描写は、アニメ版のスピーディな映像とは違った緊張感を味わわせてくれるのです。
最初から読むと理解が深まる理由
もちろん、余裕がある人は1巻から最初に戻って読むのもおすすめです。
アニメと漫画は大筋が同じとはいえ、構成やセリフのニュアンスに微妙な違いがあり、原作を読むことで物語の理解がさらに深まります。
たとえば、1巻の“交通事故のシーン”。
アニメでは一瞬のショックとして描かれていますが、漫画では圭の混乱や恐怖がじっくりと描かれています。
「自分が死なない」という現実を理解できず、ただ走り続ける圭の姿には、アニメでは伝わりきらなかった“生々しさ”があります。
また、友人・海斗の描写も原作の方が丁寧です。
彼が圭を助ける理由、そして周囲から非難されながらも信じ続ける姿がしっかりと描かれており、アニメ以上に“人間ドラマ”の深みがあります。
さらに、原作では亜人が社会の中でどのように扱われているのか――という設定の掘り下げも丁寧です。
ニュース報道、政府の内部資料、一般人の偏見など、世界そのものの歪みがリアルに描かれており、「この世界なら亜人差別が起こるのも当然だ」と納得できる構成になっています。
最初から読むことで、アニメでは一瞬で流れた感情や社会の背景がクリアに理解できるようになります。
同じシーンでも、文脈が分かるとキャラクターの選択や表情の意味がまったく違って見えてくるのです。
続編や実写映画とのつながりを楽しむポイント
アニメ版『亜人』は、実は原作とは異なるルートで完結しています。
そのため、アニメのラスト(永井と佐藤の屋上での決闘)を観たあとに原作を読むと、「このあと彼らはどうなるのか?」という続きを体感できるのが魅力です。
特に原作では、アニメで“倒されたはず”の佐藤が再び動き出します。
彼は何度も復活し、より過激なテロを計画していきます。
アニメで「終わったはずの戦い」が、実は“序章”だったと気づく瞬間は、原作を読むうえで最大の快感のひとつです。
また、2017年には実写映画版『亜人』(主演:佐藤健)が公開されました。
この映画はアニメ第1期をベースにしながらも、展開や演出はかなり異なります。
佐藤健演じる永井圭と、綾野剛演じる佐藤のアクションシーンは、アニメのスピード感を実写で再現した見応えのある仕上がりです。
アニメ・映画・漫画をそれぞれ観比べると、同じストーリーを軸にしながらも“人間の描き方”が違うことに気づきます。
映像ではスリルとスピードを重視し、漫画では思想や心理を掘り下げる――それぞれが『亜人』というテーマを別の角度から解釈しているのです。
『亜人』をより深く味わうおすすめの見方
『亜人』という作品は、ただのサスペンスアクションではありません。
「死ねない人間」が「どう生きるか」を問う、哲学的な物語です。
この深みを感じ取るためには、視点を少し変えて観るのがおすすめです。
まず注目したいのは、主人公・永井圭の“冷たさ”です。
彼は常に合理的に動き、感情よりも目的を優先します。
しかし、彼の選択をよく見ていくと、実は「人を守るために冷たくなる」瞬間が何度もあります。
例えば、妹の慧理子を守るために自分を犠牲にする場面。
その一瞬に、彼の「人間らしさ」が確かに表れています。
次に、佐藤のキャラクターです。
彼は狂気に見えるほど冷静で、戦いを“遊び”として楽しんでいます。
でも、彼の言葉の裏には、「死ねない世界で生きる意味」を探す孤独があります。
この二人の対比が、『亜人』の本当のテーマを形づくっています。
そして、アニメを見返すときは音楽にも注目してみてください。
flumpoolの「夜は眠れるかい?」、fripSide×angelaの「The end of escape」、宮野真守の「HOW CLOSE YOU ARE」など、それぞれの主題歌がキャラクターの心情を象徴しています。
特に「HOW CLOSE YOU ARE」は、永井の“誰にも心を許せない孤独”を静かに表現しており、エンディングで聴くと胸が締めつけられるような余韻が残ります。
このように、『亜人』はストーリーだけでなく、音楽や映像、キャラクターの動機までを感じ取ることで、より深く楽しめる作品です。
まとめ
アニメ『亜人』を見終わったあとに原作を読むなら、「第5巻」からが最もおすすめです。
そこから先の展開は、アニメでは描かれなかった緊張感と陰謀、そして人間関係の変化が待っています。
一方で、最初から読み直すことで、物語の世界観やキャラクターの心理をより深く理解できるのも確かです。
また、原作・アニメ・映画の三つを見比べることで、それぞれが同じテーマをどう表現しているかが見えてきます。
冷徹な永井圭、狂気の佐藤、そして彼らを取り巻く「死ねない人間たち」のドラマは、どの媒体でも違った表情を見せてくれるでしょう。
最後に、『亜人』の魅力を一言で言うなら、「不死の恐怖を通して“生きる意味”を問いかける物語」です。
原作を読むことで、その問いの答えを、あなた自身の中に見つけられるかもしれません。

アニメ・映画が大好きで毎日色んな作品を見ています。その中で自分が良い!と思った作品を多くの人に見てもらいたいです。そのために、その作品のどこが面白いのか、レビューや考察などの記事を書いています。
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