「テラフォーマーズ」のアニメ3期はいつ放送されるのか?
2014年の第1期、2016年の第2期『テラフォーマーズ リベンジ』から長い年月が経ち、ファンの間では「もう続きは見られないのか?」という声が絶えません。
本記事では、これまでのアニメ展開・OVA情報・原作の進行状況をもとに、「3期の可能性」を徹底的に掘り下げます。
シリーズの魅力を振り返りつつ、今後アニメ化の芽があるのか?最新の動きをもとに予想していきましょう。
『テラフォーマーズ』アニメ3期は?これまでの歩み
「『テラフォーマーズ』のアニメ、3期はいつになるんだろう?」
そんな声を、いまもSNSなどで見かけます。
2010年代前半に一世を風靡したこの作品は、人類VS進化したゴキブリという衝撃の設定で、多くの視聴者を惹きつけました。
ここでは、これまでのアニメ展開を時系列で振り返りながら、作品の魅力や変化を整理していきます。
第1期、第2期、そしてOVA――『テラフォーマーズ』のアニメ史をたどることで、なぜ3期が待ち望まれているのかが見えてきます。
第1期は2014年放送——衝撃の“火星編”スタート
『テラフォーマーズ』のアニメ第1期は、2014年9月から12月まで放送されました。
物語は、人類が火星を地球化(テラフォーミング)しようとした未来。
その過程で火星に送り込まれたゴキブリたちが、想像を超える進化を遂げてしまうという衝撃的な展開から始まります。
人類は「アネックス1号計画」を立ち上げ、進化生物“テラフォーマー”と戦うため、遺伝子手術を受けた特殊能力者たちを火星に送り込みます。
物語の冒頭、彼らが火星に降り立つ瞬間の緊張感は今でも多くのファンの記憶に残っています。
中でも、初戦で仲間が次々と倒れていく描写は圧巻でした。
筋骨隆々の人型ゴキブリが人間を軽々と叩き潰す――その残酷さとスピード感に、当時の視聴者は息を呑んだものです。
ただ、テレビ放送版では一部シーンに自主規制が入り、画面が黒塗りやモザイクで覆われる場面も多く見られました。
そのため、後にネット配信された無修正版で「ようやく真の恐怖が伝わった」と話題になりました。
第1期は、アニメーション制作をLIDENFILMSが担当。
監督は浜崎博嗣、シリーズ構成はヤスカワショウゴが手がけ、硬派でシリアスなSFアクション作品として高い完成度を誇りました。
主題歌「AMAZING BREAK」も人気を博し、熱いバトルと絶望的な世界観を見事に彩りました。
まさに、“火星の絶望”をアニメで体験できるシリーズの始まりだったのです。
第2期『テラフォーマーズ リベンジ』は2016年放送
そして2年後の2016年4月、『テラフォーマーズ リベンジ』が放送されました。
タイトルに「REVENGE(リベンジ)」とある通り、1期で散った仲間たちの意思を継ぎ、人類が再び火星での戦いに挑む物語です。
ただ、この第2期は第1期から制作体制が大きく変わりました。
監督は浜崎博嗣から福田道生に交代し、シリーズ構成も荒川稔久に。
制作会社もTYOアニメーションズに移り、よりポップで軽快な演出が取り入れられました。
これにより、1期とは大きく雰囲気が異なり、緊迫感よりもキャラクター同士の掛け合いやコミカルなシーンが増加しました。
中には「シリアスさが薄れた」と感じる視聴者もいましたが、一方で「キャラの人間味が出てきた」「テンポが良くて見やすい」と評価する声も少なくありませんでした。
特に印象的なのは、第6話「STRATEGY AND TACTICS」。
仲間たちがそれぞれの能力を駆使し、戦略的にテラフォーマーを追い詰める展開は、第2期らしい“チームバトルの面白さ”が詰まっていました。
音楽面でも大きな変化がありました。
オープニングには聖飢魔IIが参加し、「荒涼たる新世界」「PLANET / THE HELL」など、圧倒的な重厚感を放つ楽曲が話題になりました。
重金属サウンドとアニメの戦闘シーンが融合し、独自の世界観を作り上げていたのです。
以下は、放送時期と主な制作スタッフの比較です。
シリーズ | 放送時期 | 監督 | 制作会社 | 作品の特徴 |
---|---|---|---|---|
第1期 | 2014年9月〜12月 | 浜崎博嗣 | LIDENFILMS | ダークでシリアス、原作忠実 |
第2期(リベンジ) | 2016年4月〜6月 | 福田道生 | TYOアニメーションズ | コミカル要素増、テンポ重視 |
OVA版では「バグズ2号編」や「地球編」もアニメ化
『テラフォーマーズ』のアニメ展開は、テレビシリーズだけではありません。
OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)としてもいくつかのエピソードが制作されました。
まず2014年に発表されたのが、「バグズ2号編」。
これは単行本1巻にあたる物語で、人類が初めて火星に到達し、恐るべき“黒き存在”と遭遇するという前日譚です。
『00-01 THE ENCOUNTER 既知との遭遇』と『00-02 UNDEFEATED 敗れざる者たち』の2本構成で、単行本10・11巻の特装版に同梱されました。
このバグズ2号編では、火星での最初の犠牲者たちが描かれます。
特に主人公・堂島の仲間たちが、未知の敵に無力のまま倒れていく場面は、シリーズ全体の「恐怖の起点」とも言えるものでした。
さらに、単行本21・22巻には「地球編」のOVAが付属しました。
このOVAでは、火星での戦いを終えた後の地球側の物語が描かれ、政治的陰謀や人類内部の対立など、よりスケールの大きな展開が展開されます。
ファンの間では「これが3期の代わりなのでは?」という声も上がりました。
実際、OVAはアニメスタッフの情熱が詰まっており、映像クオリティも高く、短編ながら“濃い”内容でした。
火星の赤い砂と血飛沫のコントラストが、まさに『テラフォーマーズ』らしさを象徴しています。
アニメ制作会社・スタッフの変更点にも注目
アニメ版『テラフォーマーズ』の歴史を語るうえで外せないのが、「制作体制の変化」です。
第1期・第2期・OVAでは、監督・脚本・作画チームが大きく入れ替わっており、それが作品のトーンや演出にも反映されています。
第1期では浜崎博嗣監督のもと、リアルで重厚なSFとして描かれました。
戦闘シーンでは陰影を強調し、血と汗と絶望が漂うような演出が印象的でした。
一方、第2期『リベンジ』では福田道生監督が率い、キャラクターデザインも碇谷敦・相澤伽月の二人体制に。
顔のラインが柔らかくなり、全体的に“アニメらしい華やかさ”が加わりました。
脚本面では、ヤスカワショウゴから荒川稔久に交代したことにより、物語のテンポが軽快になり、感情表現がよりわかりやすくなりました。
これは若い世代の視聴者にも親しみやすい方向性を意識した結果とも言えます。
こうしたスタッフの変化は賛否両論を生みましたが、シリーズ全体の多面性を広げる要素にもなりました。
重厚なSFとしての魅力もあれば、キャラの個性を活かした群像劇としての一面もある――。
それが『テラフォーマーズ』という作品の懐の深さなのです。
『テラフォーマーズ』が今も語り継がれる理由——その魅力を再発見する
『テラフォーマーズ』という作品は、単なるSFアクションではありません。
火星を舞台にした壮絶な戦いの中で、人間の本能、進化、そして「生きる意味」を問いかける深いテーマを秘めています。
今回は、そんな本作の魅力を改めて掘り下げていきます。
人類と進化生物の死闘、個性豊かなキャラクターたち、そしてアニメ版でしか味わえない迫力。
多くのファンが「もう一度アニメで観たい」と願う理由が、ここにあります。
人類と進化生物の闘いが生む“極限のドラマ”
『テラフォーマーズ』の核にあるのは、人類と進化したゴキブリ“テラフォーマー”の闘いです。
人間の知恵と科学の結晶である「M.O.手術」によって、各キャラクターは昆虫や動物の能力を身につけます。
しかし、どれだけ強化されても、相手は人間をはるかに上回る肉体と反射神経を持つ“進化生物”。
この“絶望的な力の差”が物語を一層ドラマチックにしています。
たとえば、第1期で描かれた小町小吉の戦闘シーン。
彼はオオミノガの能力を持ち、筋肉を極限まで強化してテラフォーマーを打ち倒す姿は、まさに“人類最後の希望”そのものです。
ただの肉弾戦ではなく、「人間がどこまで進化に抗えるのか」というテーマが、血と汗の中で描かれています。
また、敵であるテラフォーマーたちも単なる怪物ではありません。
彼らには“意思”があり、武器を使い、人間を模倣し、言葉を真似る。
第1期で初めて彼らが「テラフォーマーズ」と名付けられる瞬間、視聴者は「これはただの怪獣アニメではない」と気づきます。
それは、人間の傲慢さを突きつける“鏡”のような存在でした。
こうした「人類の進化と傲慢」「敵の知性と恐怖」が交錯する構図こそ、『テラフォーマーズ』が他のバトルアニメとは一線を画す理由なのです。
圧倒的なキャラ造形と戦闘演出の熱量
『テラフォーマーズ』のもう一つの魅力は、圧倒的なキャラクター造形にあります。
登場人物はみな、個性的で悲しい過去を背負いながら戦場に立っています。
彼らの戦いには、それぞれの「生きる理由」があるのです。
たとえば、ミッシェル・K・デイヴス。
父を火星で失った彼女は、その仇を討つためにアネックス1号に参加します。
戦闘中、彼女の体がハリアーグモの能力で変化し、糸を使って敵を貫く瞬間――その瞳には涙と怒りが混ざっています。
この感情の爆発が、視聴者の心を強く揺さぶります。
また、第2期『リベンジ』では、戦闘だけでなくキャラ同士の関係性にも焦点が当てられました。
仲間への信頼、裏切り、復讐。
特にアレックスとマルコスの友情は、多くのファンにとって忘れられないエピソードです。
戦場という極限の状況だからこそ、わずかな絆や言葉がより強く響くのです。
さらに、アニメの戦闘演出にも注目したいところです。
火星の赤い砂が舞い、キャラクターが跳躍するたびに画面が揺れる。
筋肉の動き、血の飛び散り方までリアルに描かれ、見る者に“戦場の息づかい”を感じさせます。
1秒の間に凝縮された熱量が、観る者の心を掴んで離しません。
キャラクター | 能力のベース生物 | 戦闘スタイル | 印象的なシーン |
---|---|---|---|
小町小吉 | オオミノガ | 近接戦・筋力強化 | 初陣でのテラフォーマー粉砕 |
ミッシェル・K・デイヴス | ハリアーグモ | 糸による拘束・斬撃 | 父の仇との激突 |
アドルフ・ラインハルト | デンキウナギ | 電撃攻撃 | 雷雨の中の最期 |
マルコス・E・ガルシア | トビムシ | 高速戦闘 | アレックスとの共闘 |
彼ら一人ひとりが「物語を動かす主役」として輝いており、アニメ版はそれを生々しく映像化しています。
アニメ版ならではのサウンド・演出の迫力
『テラフォーマーズ』のアニメが記憶に残る理由の一つが、音の演出です。
火星での戦闘では、重低音が響く効果音が緊張感を高め、テラフォーマーの咆哮や骨が砕ける音がリアリティを増しています。
サウンドデザインの完成度が非常に高く、映像だけでなく“聴覚でも恐怖を感じる”作品に仕上がっています。
音楽を手がけたのは、第1期が村井秀清、第2期が和田貴史。
1期ではジャズとオーケストラを融合させた独特のサウンドが特徴で、重厚な雰囲気を引き立てました。
特に第9話「Requiem」で流れる荘厳な旋律は、多くのファンが「心に残る一曲」として挙げています。
一方で、第2期『リベンジ』では、よりロックでダイナミックな楽曲が使用されました。
オープニングテーマに聖飢魔IIを起用したのもその象徴です。
「荒涼たる新世界」や「PLANET / THE HELL」は、重金属の音とアニメのバトル映像が融合し、まるでライブを観ているような迫力を生み出しました。
また、戦闘中の“無音演出”も見逃せません。
キャラの命が途絶える瞬間、音が一瞬だけ消える――その“静寂”が、逆に死の重みを強調します。
音があるからこそ、音が消えた瞬間が心に響く。
この緩急のつけ方は、アニメという映像表現ならではの妙技です。
再アニメ化するならどの章が見たい?ファンの声まとめ
ファンの間では、「もし3期があるなら、どの章をアニメ化してほしいか?」という議論が今も続いています。
SNSや掲示板では、「地球編をフルで観たい」という声が圧倒的に多いです。
OVAで一部が映像化されたとはいえ、あの壮大なスケールをTVシリーズとして描いてほしいという願いが根強く残っています。
地球編では、火星での戦いを終えた人類が、今度は地球上での新たな脅威と向き合います。
政治の駆け引き、国家間の思惑、そしてテラフォーマーが地球にまで侵入してくるという絶望的展開。
スピード感と緊張感は、まさにアニメ化向きです。
一方で、「バグズ3号計画など、もっと過去の話を深掘りしてほしい」という声もあります。
初期の恐怖感やサバイバル要素をもう一度味わいたいというファン心理が反映されています。
そのため、原作の中でも人間の進化と恐怖の“原点”に立ち返るようなエピソードが求められているのです。
以下は、SNS上で見られる主なファンの要望をまとめたものです。
希望される章 | 理由 |
---|---|
地球編 | スケールが大きく、人間ドラマが濃い |
バグズ3号計画 | 原点回帰した恐怖描写を見たい |
アネックス1号再構成 | キャラを掘り下げて描き直してほしい |
完全新作オリジナル | 火星と地球を繋ぐ“間”の物語を見たい |
これらの声は、ファンがいかに『テラフォーマーズ』を今も愛しているかの証拠です。
たとえ10年の時が経っても、あの赤い惑星の記憶は色あせていません。
もし再びアニメ化される日が来るなら、それは新しいファン世代にも“人類の進化と闘争”を伝える最高のチャンスになるでしょう。
『テラフォーマーズ』という作品は、単なる過去の名作ではなく、今も未来を語れる“進化し続ける物語”なのです。
『テラフォーマーズ』アニメ3期はあるのか?
『テラフォーマーズ』のアニメシリーズは、2010年代の中でも特に衝撃的な作品として記憶されています。
火星で人間と進化したゴキブリ「テラフォーマー」が繰り広げる壮絶な戦い。
あの独特の緊張感と絶望感を、もう一度アニメで味わいたい――。
そんなファンの声はいまも絶えません。
しかし、2025年現在、第3期のアニメ化について公式な発表は出ていません。
ここでは、なぜ3期の制作が止まっているのか、そして今後の可能性はあるのかを詳しく見ていきます。
OVAや原作の動向を踏まえながら、現実的な展望を整理していきましょう。
現時点で公式からの3期発表はなし
まず結論から言うと、『テラフォーマーズ』アニメ第3期についての公式発表は、いまのところ一切ありません。
第2期『テラフォーマーズ リベンジ』の放送が終了したのは2016年6月。
それ以降、アニメ続編に関する制作会社や集英社、スタッフからの告知は途絶えています。
一部では「OVAの制作が再始動した」「地球編がアニメ化されるのでは」といった噂がネット上で広まりましたが、公式な発表ではありませんでした。
また、近年のイベントや新刊発売時にも、アニメに関するコメントは出ていません。
『テラフォーマーズ』は、もともとアニメと原作が並行して進行していた時期がありました。
そのため、アニメの展開が止まると同時に、原作の連載ペースも落ちてしまったことで、作品全体の露出が減っていったのです。
アニメ業界では、こうした“沈黙期間”が長引くほど再アニメ化の可能性は低くなります。
ただし、『テラフォーマーズ』のファンコミュニティはいまだに活動的で、SNS上では「3期を待っている」という声が継続的に見られます。
熱量の高いファンがいる限り、完全に希望が絶たれたわけではありません。
2期から約10年…続編の可能性はかなり低い
2025年現在、第2期『テラフォーマーズ リベンジ』の放送からすでに約10年が経過しています。
この時間の長さを考えると、3期が制作される可能性は正直かなり低いと見られます。
理由のひとつは、アニメの制作体制の問題です。
第1期を手がけたLIDENFILMS、第2期を担当したTYOアニメーションズは、どちらも現在は別の大型作品を抱えており、『テラフォーマーズ』に再びリソースを割くのは難しい状況です。
特にTYOアニメーションズはその後、他社に吸収・再編されており、スタッフ体制が大きく変わってしまいました。
さらに、アニメ第2期の評価も賛否が分かれました。
1期のような重厚な雰囲気から一転して、ギャグや軽い会話シーンが増えたことに違和感を覚えたファンも多く、円盤(Blu-ray)の売上も1期に比べて大きく落ち込みました。
ビジネス的に続編を出す理由が弱まってしまった、というのが実情でしょう。
とはいえ、作品自体のポテンシャルは非常に高いままです。
火星を舞台にした壮大なSF、遺伝子手術による人間の進化、そして「人間VS人間」のドラマ性。
これらの要素は、現代アニメでも十分に通用します。
10年経っても話題に上がるということは、ファンの記憶に強烈な印象を残している証です。
まとめると、3期が放送される可能性は低いものの、「リブート版(再構成アニメ)」や「劇場版」として復活する可能性はゼロではありません。
過去には『BLEACH』や『封神演義』のように、長いブランクを経て再アニメ化された例もあります。
もしそれが実現するなら、『テラフォーマーズ』も再び脚光を浴びるかもしれません。
項目 | 状況 |
---|---|
第1期放送 | 2014年(LIDENFILMS制作) |
第2期放送 | 2016年(TYOアニメーションズ制作) |
現在 | 3期の発表なし |
経過年数 | 約10年 |
続編の可能性 | 低いが、完全消滅ではない |
OVA付き特装版が「事実上の3期」になっている?
実は『テラフォーマーズ』には、「事実上の第3期」と言える作品が存在します。
それが、単行本第21巻・第22巻の特装版に付属したOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)です。
このOVAは「地球編」を舞台にしており、火星での激闘を生き延びた人類が、今度は地球で新たな脅威と向き合うという物語になっています。
映像クオリティも高く、音楽や演出もシリーズらしい緊張感をしっかり再現。
ファンの間では「これはもう3期でいい」との声が多く上がりました。
特に印象的なのは、主人公たちが地球で再び“テラフォーマー”の影を見つけるシーンです。
火星の赤い砂ではなく、地球の都市を舞台に繰り広げられる戦い。
これまでとは異なる舞台設定ながらも、“進化した敵とどう向き合うのか”という根幹のテーマは変わっていません。
このOVAがアニメ3期の代わりになっているとも言えますが、問題はその「入手のしづらさ」です。
特装版の購入者限定で、一般配信は行われていないため、多くのファンがまだ視聴できていません。
逆に言えば、このOVAをリマスターして地上波や配信で公開すれば、再び話題が再燃する可能性があります。
『テラフォーマーズ』という作品は、アニメ放送終了後もこうした形で細々と命をつないできました。
このOVAこそが、制作陣の“最後の情熱”を込めた一作と言えるでしょう。
原作はすでに完結、アニメ続編の需要はある?
アニメ続編の可能性を考える上で、原作の状況も無視できません。
『テラフォーマーズ』は、原作・貴家悠、作画・橘賢一によって連載され、すでに物語としては完結しています。
火星での戦いから地球編に至るまで、人類とテラフォーマーの長い戦いにひと区切りがついたのです。
そのため、原作ストックが残っていない今、テレビアニメとして新シーズンを作る理由は乏しいのが現実です。
ただし、完結作品のアニメ化というのは、決して珍しくありません。
『進撃の巨人』や『鬼滅の刃』のように、完結を機に“完全アニメ化プロジェクト”が動き出すこともあります。
ファンの中には「全編リメイクでいいから、1から再アニメ化してほしい」という声もあります。
第1期は作画クオリティが高く評価されていたため、そのスタイルで最後まで描いてほしいという意見も根強いです。
もし新作が動くなら、OVAではなく「完結記念版」や「総集編+新作カット入り」といった形式になる可能性が高いでしょう。
アニメ業界では、過去作の再評価が新たなブームを生むことも多くあります。
10年経っても『テラフォーマーズ』の話題が消えないのは、それだけ作品のインパクトが強かった証拠です。
もし再びアニメ化が実現するなら、ファンの情熱と声援が原動力になるはずです。
観点 | 内容 |
---|---|
原作の状態 | すでに完結 |
ストック | なし |
OVA | 地球編まで制作済み |
アニメ3期の現実性 | 極めて低いが、企画次第で可能性あり |
ファンの需要 | 根強く存在 |
『テラフォーマーズ』アニメ3期に関する今後の展望
アニメ『テラフォーマーズ』は、2014年・2016年の放送を経て、いまも多くのファンに愛され続けています。
しかし、なぜ3期の制作は止まってしまったのか。
そして、今後の復活の可能性は本当にないのでしょうか。
ここでは、制作会社の事情やファンの熱量、OVA「地球編」の動向などをもとに、現実的な“3期の展望”を整理します。
一つひとつの要素を見ていくと、まだ小さな希望が残されていることがわかります。
制作会社TYOアニメーションズの動向も関係?
『テラフォーマーズ リベンジ』を制作したのは、TYOアニメーションズという会社でした。
このスタジオは、『君と僕。』『坂道のアポロン』など、人間ドラマに強い作品を多く手がけていました。
しかし、2017年に同社は他スタジオと統合され、現在の名前や体制は大きく変わっています。
この再編が、『テラフォーマーズ』続編の制作を難しくしている要因のひとつだと言われています。
第2期を手がけたメインスタッフの多くが、別のプロジェクトへ移籍してしまったのです。
アニメ制作は“チーム”の積み重ねであり、同じスタッフがいないと、作品のトーンや雰囲気を維持するのが難しくなります。
たとえば、第1期で圧倒的な作画を見せたLIDENFILMSのような制作陣を再び集めるのは簡単ではありません。
もし3期を制作するなら、まったく新しいスタジオが担当する可能性が高いでしょう。
一方で、LIDENFILMSは今も精力的に活動しており、『東京リベンジャーズ』などのヒット作を連発しています。
もしも再アニメ化が実現するなら、原点回帰としてLIDENFILMSが再び手を組む展開も、ファンにとっては大きな希望となるはずです。
ファンが「待ち続ける理由」——あの熱量はいまも健在
『テラフォーマーズ』が放送されてから約10年。
それでもSNSを見れば、「3期まだ?」「あの戦いの続きを見たい」という声がいまも絶えません。
その理由は、単なるバトルアニメとしてではなく、“人間ドラマ”としての魅力が色あせていないからです。
火星で命を懸ける人々の姿、仲間の死を越えて立ち上がる決意、そして“人間とは何か”を問う哲学的なテーマ。
これらは時代を超えて共感を呼び続けています。
たとえば、第1期で小町小吉が叫んだ「俺たちは人間だ!」というセリフ。
それは敵に対する言葉であると同時に、自分たちの存在を確認するための叫びでもありました。
極限状況の中で人間らしさを失わない強さが、多くのファンの心に刻まれています。
また、女性キャラクターたちの人気も根強く残っています。
ミッシェル・K・デイヴスやエヴァ・フロストといったキャラは、美しさと強さを兼ね備え、女性視聴者からも支持を集めました。
彼女たちの信念や戦いは、単なるヒーローアニメとは違う“生きる物語”として描かれていたのです。
こうした感情の熱量がある限り、『テラフォーマーズ』はいつまでも忘れられません。
ファンの声がSNSや配信サイトで定期的に上がること自体が、制作側へのメッセージとなっています。
「地球編」OVAに3期の希望はあるのか?
2020年代に入ってからも、『テラフォーマーズ』は小さな動きを見せています。
その代表が、単行本第21巻・第22巻に付属したOVA「地球編」です。
このエピソードでは、火星から帰還した人類が地球で新たな敵と戦う姿が描かれました。
政治的な陰謀、人体実験、そして“火星の悪夢”が地球で再び蘇るという重厚なストーリー展開。
OVAながら映像のクオリティは高く、まるで新シリーズのパイロット版のような完成度でした。
特に印象的なのは、地球上で初めてテラフォーマーと対峙するシーンです。
夜の都市に黒い影が現れ、誰も知らぬうちに人間を襲う――。
この「恐怖が戻ってきた」という演出は、第1期を彷彿とさせる緊張感がありました。
ただし、このOVAは特装版限定で一般配信されていません。
そのため、一部のファンしか視聴できず、話題が広がりにくいという課題もあります。
それでも、この「地球編」がアニメ3期のベースになる可能性は十分にあります。
物語的にも第2期のその後を描いており、制作側が意図的に“次の章”を示したとも取れる構成です。
もし3期が動き出すなら、この「地球編」を中心に再構築される可能性が最も高いでしょう。
もし3期が制作されるなら——予想される内容と時期
では、もし本当に第3期が制作されるとしたら、どんな内容になるのでしょうか。
最も自然なのは、「地球編」のアニメ化です。
火星での戦いを終えた後、人類が地球上でも新たなテラフォーマーの脅威に立ち向かうストーリーが展開されます。
物語の焦点は、“火星帰還者”たちのその後にあります。
火星での戦いで精神的にも肉体的にも傷ついた彼らが、再び戦場へと戻る。
仲間を失った悲しみと、それでも戦わねばならない宿命。
まさに『テラフォーマーズ』らしい“生存の物語”が再び描かれるでしょう。
もし制作が決定した場合、放送時期としては2026年以降になる可能性が高いです。
新スタジオでの体制づくりや再アニメ化の企画会議には1〜2年を要するためです。
現実的には、まずOVAや劇場版で地球編を再構築し、その反応次第でTVシリーズ化される流れが有力です。
『テラフォーマーズ』ほどの知名度があれば、NetflixやAmazonなどの配信プラットフォームが関心を示す可能性もあります。
予想項目 | 内容 |
---|---|
3期の舞台 | 地球編(火星帰還後の物語) |
主な登場キャラ | 小町小吉、ミッシェル、アレックス、マルコスなど |
テーマ | 人間VS進化生物の再戦、人間社会の腐敗 |
放送・配信予想時期 | 2026年以降 |
形式 | OVAまたはNetflixシリーズ化の可能性あり |
まとめ
『テラフォーマーズ』の3期は、現時点では公式発表もなく、制作の見通しは立っていません。
しかし、OVA「地球編」の存在や、いまだ冷めないファンの熱意は、確実に作品の火を消していません。
制作会社の再編など多くの壁はあるものの、原作の完成度や世界観の広がりを考えると、再アニメ化の余地は十分あります。
もし3期が実現すれば、それは単なる続編ではなく、“人類が進化に挑む物語”の最終章となるでしょう。
火星で始まった戦いは、まだ終わっていません。
あの赤い星の記憶が、再びスクリーンに蘇る日を、ファンたちは静かに待ち続けています。

アニメ・映画が大好きで毎日色んな作品を見ています。その中で自分が良い!と思った作品を多くの人に見てもらいたいです。そのために、その作品のどこが面白いのか、レビューや考察などの記事を書いています。
詳しくはこちら
コメント