【神様はじめました】アニメ3期が決定？最新情報と2期・OVA「過去編」を120%楽しむ視聴ガイド

「神様はじめました アニメ 3期はある？」——そんな疑問からたどり着いたあなたに、最短距離で答えと“楽しみ尽くす道筋”を届けます。

結論から言えば、TVシリーズは第2期まで。

しばしば“3期”と語られるOVA「過去編」は、原作コミックス22〜25巻の限定版に付属したDVDとして完結済みです。

だからこそ今は、1期→2期→OVAの順で物語を味わい直し、奈々生と巴衛の関係が積み重なる尊さを改めて浴びるのが正解。

本記事では、年表で現状を整理しつつ、各期・OVAの見どころや原作での深掘りポイント、そして“今の熱”を保ったまま楽しむための視聴・読書ガイドを、感想メモも添えて提案します。

【神様はじめました】アニメ3期の可能性と最新状況をまず確認

「神様はじめました」のアニメ3期を待ち望む声は、今でも根強く続いています。
奈々生と巴衛の恋の行方をもっと見たい、あの神社での温かいやり取りをもう一度見たい——そんな気持ちは、シリーズを愛するファンなら誰もが抱くものです。

しかし、現時点で公式に「アニメ第3期の制作が決定した」という情報は発表されていません。
ここでは、これまでのアニメの歩みと、「3期」と勘違いされやすいOVA「過去編」の正体を丁寧に整理していきましょう。

公式発表ベースの現状：TVシリーズは第2期まで

まず押さえておきたいのは、「神様はじめました」のテレビアニメは第2期までで完結しているという事実です。

第1期は2012年10月から12月にかけて放送され、全13話。
ギャンブル好きの父親に家を失った少女・桃園奈々生が、土地神・ミカゲの代わりに神様となり、神使・巴衛と出会うところから物語が始まります。
最初は反発し合う二人ですが、困難を乗り越えるたびに少しずつ心を通わせていく姿が印象的でした。

アニメ第2期『神様はじめました◎』は2015年1月から3月に放送。
奈々生が出雲へ赴き神々の集会に参加する「出雲編」や、黄泉の国で巴衛の過去と向き合う「黄泉編」など、原作の中でも特に重厚なエピソードが描かれています。
第2期のラストでは奈々生と巴衛の絆がより強く結ばれ、物語が一つの終着点を迎えたような構成になっていました。

放送当時から「続きは？」という期待の声も多かったのですが、その後、第3期制作の公式発表は一度も行われていません。
現在までのアニメ展開を表にまとめると、以下のようになります。

種別	タイトル	放送・発売年	内容概要
TVアニメ第1期	神様はじめました	2012年10月〜12月	奈々生が神様として目覚め、巴衛と出会う物語の始まり。
TVアニメ第2期	神様はじめました◎	2015年1月〜3月	黄泉の国や鞍馬山のエピソードを中心に、二人の絆が深まる。
OVA	神様はじめました〜過去編〜	2015〜2016年	巴衛と雪路の過去を描く、原作最終章にあたるエピソード。

こうして見ると、「神様はじめました」はTVシリーズ2期とOVAで物語が完結していることが分かります。
このため、3期の可能性は今のところほぼゼロに近いといえるでしょう。

ただし、作品そのものの人気は今も高く、再放送や配信で新たなファンを獲得しているため、「もう一度見たい」という声が消えないのも納得です。

「3期？」と混同されやすいOVA「過去編」の正体

ではなぜ、「3期がある」と誤解する人が多いのでしょうか。
その理由の一つが、**OVA『神様はじめました〜過去編〜』**の存在です。

この「過去編」は2015年から2016年にかけて制作され、原作コミックス第22巻〜第25巻の初回限定版に付属するDVDとして収録されました。
テレビ放送はされていませんが、内容の濃さや映像のクオリティが高かったため、ファンの間で「実質3期」と呼ばれることが多いのです。

物語の舞台は、巴衛がまだ野狐だった500年前の過去。
奈々生が時廻りの香炉の力で過去に飛び、巴衛と人間の女性・雪路との悲しい恋を目の当たりにするという展開です。
この雪路こそ、奈々生の遠い祖先。
つまり奈々生の存在そのものが、巴衛の“救い”と“赦し”に直結していく——そんな壮大な因果が描かれています。

OVAでは、巴衛が雪路を救うために龍王の右目を奪う場面や、雪路が命を懸けて巴衛を守るシーンなど、テレビシリーズでも語られなかった核心が明かされます。
巴衛の孤独と後悔、そして奈々生の強い想いが重なり合うこの「過去編」は、シリーズ全体のラストピースとして欠かせないエピソードになっています。

実際にファンの間では、「このOVAまで見てやっと神様はじめましたが完結する」という声も多いです。
そのため、「OVA＝3期」と勘違いしてしまうのは自然なことなのです。

OVAの収録巻と入手経路のポイント（原作22〜25巻・限定版DVD）

OVA「過去編」は、原作コミックスの最終章にあたる第22巻〜第25巻の限定版にのみ付属していました。
それぞれの巻に1話ずつ収録されており、全5話構成で完結しています。

原作巻	発売日	OVAタイトル	内容の主軸
第22巻	2015年8月	第1話「神様、過去に飛ぶ」	奈々生が時を越え、過去の巴衛と出会う。
第23巻	2015年12月	第2話「狐、恋に落ちる」	巴衛と雪路の出会いと、淡い恋の始まり。
第24巻	2016年4月	第3話「神様、花嫁になる」	雪路の結婚、そして巴衛との再会。
第25巻	2016年8月	第4・5話「神様、迎えにいく／神様、幸せになる」	奈々生と巴衛、過去と現在が交わる最終章。

現在は新品での入手が難しく、中古市場や動画配信サービス（例：Amazon Prime Videoなど）で視聴できることもあります。
また、DVD限定版を手に入れたファンの中には、原作とアニメを同時に楽しむことで、より深い感動を味わったという声も多いです。

OVAではテレビシリーズ以上に感情描写が丁寧で、巴衛が雪路を失った悲しみや、奈々生への想いがどう繋がっていくのかが繊細に描かれています。
中でも印象的なのは、雪路が巴衛に微笑みながら「あなたはきっと、幸せになって」と告げるシーン。
その言葉は時を越えて奈々生に受け継がれ、物語全体がひとつの円を描くように閉じていくのです。

つまり、「神様はじめました」の“第3期”は存在しませんが、OVA「過去編」こそが真の完結編。
巴衛と奈々生、そして雪路の物語は、このOVAで静かに幕を下ろしました。

この作品を通して、神様として、人間として、そしてひとりの少女として成長した奈々生の姿は、何年経っても色あせません。
もし3期を待ち続けているなら、まずはこの「過去編」を見て、巴衛と奈々生の“永遠の縁結び”をもう一度感じてみてください。

放送と展開の年表で整理（2012年1期／2015年2期／OVAはコミックス同梱）

『神様はじめました』のアニメ化は、2008年から2016年まで連載された原作漫画の人気を受けてスタートしました。
少女漫画らしい恋愛模様に、神様や妖怪といった和風ファンタジー要素を混ぜた独自の世界観が話題を呼びました。

まず第1期は2012年10月から12月にかけてテレビ東京系列で放送。
このシーズンでは、ホームレス同然になった奈々生が、土地神・ミカゲから“神様の印”を譲り受け、神社で暮らし始めるところから物語が動き出します。
神使・巴衛との出会い、初めての祓い、他の神々との交流——神様として未熟ながらも、誰かを思いやる心で困難に立ち向かう奈々生の姿が描かれました。

そして第2期『神様はじめました◎』が放送されたのは2015年1月から3月。
第2期では物語がよりスケールアップし、奈々生が出雲大社に招かれたり、黄泉の国へ向かったりと、神界と人間界をまたぐ大きな展開を迎えます。
巴衛の過去に迫る場面も増え、彼の苦しみや孤独、奈々生に対する真の想いが丁寧に描かれました。
このシーズンで、ふたりの絆は明確な“恋”へと変わっていくのです。

その後、2015年〜2016年にかけて原作コミックス第22巻〜25巻の限定版にOVA「過去編」が収録。
アニメシリーズの延長ではありますが、実質的には原作最終章の映像化であり、アニメ全体の完結編といえる内容になっています。

年表でまとめると以下の通りです。

年	作品名	形態	内容
2012年10月〜12月	神様はじめました（第1期）	TVアニメ	奈々生が神様として覚醒。巴衛との出会いと信頼の芽生え。
2015年1月〜3月	神様はじめました◎（第2期）	TVアニメ	黄泉編・鞍馬山編など原作後半を映像化。恋愛要素が強まる。
2015〜2016年	神様はじめました〜過去編〜	OVA（原作限定版DVD）	巴衛と雪路の過去を中心に、奈々生と巴衛の物語が完結。

このように、3つの映像シリーズで物語全体がきちんと終わっているため、公式として「第3期」という区切りは存在していません。
それでもなおファンの間では、アニメの続きを望む声が途絶えません。
その背景には、次の2つの理由があります。

感想メモ：物語が“完結感”を帯びたため3期は現実的に難しいと感じる理由

『神様はじめました』の第2期とOVAを通して感じられるのは、**物語全体の“円環的な完結”**です。
第1期では「始まり」、第2期では「神としての成長」、そしてOVAでは「過去の因縁との決着」が描かれ、構成としても非常に美しくまとまっています。

特にOVA「過去編」は、巴衛がかつて人間・雪路を愛し、彼女を失ったことで生まれた呪いが、奈々生との出会いによって解かれていくという物語。
巴衛が雪路の死を見届けたときの静かな涙。
そして現代で奈々生がその悲しみを理解し、彼の呪いを打ち破る瞬間——この流れがあまりにも完璧で、「これ以上描くことはない」と思わせるほどの完成度を持っています。

ラストで、奈々生と巴衛がついに人と妖の垣根を越えて結ばれる場面は、まさにシリーズの集大成。
巴衛が「ようやく幸せになれた」と語る表情には、500年の孤独と報われなかった愛がすべて溶けていくような温かさがあります。
この描写がある限り、アニメとしてさらに続きを作るのは難しいと感じられるのです。

また、原作漫画自体もすでに完結しており、スピンオフや後日談などの新作展開も公式には発表されていません。
そのため、制作サイドとしても「第3期を作るための原作ストックがない」状態といえます。
作品がきれいに終わっているからこそ、無理に続編を作らない潔さが、このシリーズの魅力のひとつでもあります。

それでも期待が消えない理由—奈々生×巴衛の余韻が強すぎる

とはいえ、「3期が見たい」という声が今でも絶えないのは、やはり奈々生と巴衛というふたりのキャラクターがあまりにも魅力的だからです。

奈々生は強く、明るく、どんな状況でもあきらめない少女。
神様でありながら、彼女の一番の武器は“人を信じる心”です。
一方の巴衛は、冷たく見えて実は誰よりも一途。
過去の罪を背負いながらも、奈々生に出会うことで再び生きる意味を取り戻しました。

たとえば、第1期で奈々生が風邪をひいた夜。
巴衛は文句を言いながらも、慣れた手つきで看病し、温かいお粥を作ります。
その後、奈々生の寝顔を見つめて「……仕方のないやつだ」と呟くあのシーン。
あの一瞬に、巴衛の優しさと不器用な愛情が詰まっています。

そして第2期では、奈々生が黄泉の国に落ちたとき、巴衛は自らの命を賭けてでも彼女を追いかけます。
奈々生の姿を見つけた瞬間、ためらいもなく手を伸ばす巴衛の表情は、言葉にならないほど切なく、そして力強い。
この“命を懸けてでも守りたい”という愛の形は、多くの視聴者の心に深く残りました。

そんなふたりが最終的に結ばれたとしても、彼らの日常をもっと見たい、笑い合う姿をもう一度見たいと思ってしまうのは自然なこと。
「続きがなくても、もっと見たい」と思わせる余韻こそが、『神様はじめました』という作品の最大の魔法なのかもしれません。

巴衛が笹餅を食べながらふと微笑む姿。
奈々生が神社の境内で夕日を見上げ、巴衛の背中にそっと寄り添う姿。
そんな穏やかなワンシーンを想像するだけで、今もファンの心は温かくなります。

たとえ“3期”という形での新作がなくても、『神様はじめました』という物語は、見た人の心の中で静かに息づき続けているのです。
だからこそ、今もなお「続きが見たい」という声が消えないのでしょう。

【神様はじめました】アニメ3期：いま楽しむための視聴・読書ガイド

「神様はじめました」はすでにアニメの放送が完結していますが、今見ても色あせない魅力を持った作品です。
奈々生と巴衛の恋模様、妖怪や神々が入り乱れる和風ファンタジー、そして人としての成長物語。
どれをとっても、時を超えて楽しめる完成度です。

ここからは、これから作品を見始めたい人、あるいはもう一度見直したい人のために、正しい視聴順番や見どころの整理、さらに原作漫画や聖地巡礼の楽しみ方までまとめていきます。
観る順を間違えず、心に残るポイントを押さえることで、物語がより深く響いてきます。

迷わない視聴順番：1期→2期→OVA「過去編」

まずは、どの順番で観るべきかを整理しましょう。
「神様はじめました」シリーズはTVアニメ2期とOVAで構成されています。
これを順に追っていくことで、奈々生と巴衛の関係の変化や、世界観の奥行きを自然に理解できるようになります。

順番	タイトル	形式	放送・発売年	内容の流れ
①	神様はじめました	TVアニメ第1期	2012年10月〜12月	奈々生が神様になり、巴衛と出会う導入編。
②	神様はじめました◎	TVアニメ第2期	2015年1月〜3月	黄泉編や鞍馬山編など、物語が一気に加速。
③	神様はじめました〜過去編〜	OVA（コミックス特典）	2015〜2016年	巴衛と雪路の過去が明かされ、物語が完結。

この順番で観ると、奈々生と巴衛の“出会い→成長→過去との決着”という軸が美しくつながります。
特にOVA「過去編」は時系列的に昔の話ですが、奈々生が過去へ行く展開のため、第2期を観てからの視聴がおすすめです。
巴衛の行動やセリフの裏にあった本当の想いが、より深く理解できるでしょう。

1期の見どころ：奈々生が“神様になる”導入の疾走感（巴衛との距離感にキュン）

第1期はまさに「始まりの物語」。
高校2年生の奈々生が、父親の借金で家を失い、行くあてもなく公園で夜を明かそうとしたところから物語は動き出します。
犬に追われて困っているミカゲという男性を助けたことがきっかけで、彼から“家を譲る”と告げられます。
しかしたどり着いたのは、ボロボロの神社。
そこには神使の巴衛と鬼火童子たちが住んでいました。

巴衛は最初、奈々生を「人間の小娘」と見下しますが、彼女がミカゲの印を継いで土地神になったことを知ると仕えることに。
とはいえ、口は悪く、態度も冷たい。
それでも、風邪をひいた奈々生の寝所を整えたり、影で支えたりと、さりげない優しさが見え隠れします。
このツンデレな距離感が、第1期の最大の魅力です。

奈々生が初めて神力を使って妖怪を祓うシーンや、巴衛が奈々生の頬に触れながら「お前は俺の主だ」と誓う場面など、胸が高鳴る瞬間がたくさん詰まっています。
恋愛だけでなく、奈々生が「誰かのために行動する強さ」を手に入れていく姿も、観るたびに勇気をもらえます。

2期の見どころ：黄泉編〜鞍馬山編の濃度と群像ドラマの高まり

第2期『神様はじめました◎』では、物語のスケールと深みが一気に増します。
奈々生は神々の集会「神議り（かむはかり）」に出席するため出雲へ向かい、風神・乙比古や戦神・建速と出会います。
そこで彼女が問われるのは、「本当に神としてふさわしいか」という問い。
人間である奈々生が、神の世界でどう生きるかを模索する姿は、第1期の“成長編”から“覚醒編”へと変わっていきます。

中盤からの黄泉の国編では、物語が一気にドラマチックに。
奈々生は霧仁（中身は悪羅王）と共に黄泉へ向かい、そこで巴衛の過去に関わる“呪い”と対峙します。
巴衛が人間になろうとして果たせなかった理由、雪路という女性との悲恋——その伏線が丁寧に積み上げられ、観る者の心を掴みます。

一方で、鞍馬山編では烏天狗の鞍馬（KURAMA）や天狗の少年・牡丹丸、厳格な二郎など、新たなキャラクターが多数登場します。
奈々生が持つ“人を変える力”が、神や妖怪たちにも影響していく展開は、作品全体のテーマをより広げるものとなっています。

笑いと涙、恋と成長——その全てが詰まった第2期は、まさにシリーズの中核です。
巴衛が奈々生に「お前を愛している」と想いを告げるラストシーンは、多くのファンにとって永遠の名場面でしょう。

OVAの見どころ：巴衛と雪路の“過去”が胸を打つ—恋と赦しの物語

OVA「過去編」は、これまでの物語の“核心”を描く最終章です。
奈々生が時廻りの香炉の力で過去へ飛ばされ、500年前の巴衛と出会うところから始まります。

そこには、かつて悪羅王とともに暴れ回っていた野狐の巴衛の姿がありました。
しかし、重傷を負った巴衛を救ったのは、人間の女性・雪路。
彼女は身分の高い家に嫁ぎながらも、優しく、芯の強い女性でした。
二人は惹かれ合いますが、人と妖という立場の違いが、悲しい運命を引き寄せます。

雪路を救おうとした巴衛は、龍王・宿儺の右目を奪ってしまい、その代償として“死の呪い”を受けます。
その後、雪路を失った巴衛は絶望し、永い眠りにつく。
この悲しみの物語が、奈々生との出会いによって“癒し”へと変わっていくのです。

OVAでは、巴衛の涙、雪路の笑顔、奈々生の祈り——そのすべてが静かに絡み合い、ひとつの結末へ導かれます。
「過去を受け入れることが、未来を生きる力になる」というメッセージが、穏やかで温かい余韻を残します。

原作で深掘り：全25巻の読みどころと“過去編”直結の22〜25巻

アニメを観終わったら、ぜひ原作漫画で物語を読み返してみてください。
アニメでは描ききれなかった細やかな心理描写や、サブキャラたちの心情が丁寧に描かれています。

特におすすめなのが、第22〜25巻の最終章。
ここにはOVA「過去編」と同じエピソードが収録されており、雪路の視点や、ミカゲが巴衛を救った時の心境など、アニメでは語られなかった真実が補完されています。
また、ラストには奈々生と巴衛の結婚後の描写もあり、読後感は格別です。

紙のページをめくるたびに、奈々生がどれほどの覚悟で巴衛を愛し、巴衛がどれほどの孤独を越えて彼女を守ったのか、その想いの深さを感じ取ることができます。

キャラ沼に落ちる名場面集—巴衛の家事万能ぶり／KURAMAの“堕天使”芸

『神様はじめました』の魅力は、恋愛やドラマだけではありません。
登場人物たちがそれぞれ強烈で、愛すべきキャラクターばかりなのです。

巴衛は元野狐でありながら、炊事・洗濯・掃除と家事全般を完璧にこなします。
奈々生のために笹餅を用意したり、風邪の看病をしたりする姿は、神使というより“理想の執事”そのもの。
その一方で嫉妬深く、奈々生がほかの男性と話していると耳をピクッと動かして睨む様子も、かわいらしさ満点です。

そしてもう一人の人気キャラ、烏天狗のKURAMA。
彼は“地獄の堕天使”という設定の人気アイドルでありながら、どこか憎めない天然キャラ。
ライブシーンでの「堕天使DA☆TEN☆DIE」のパフォーマンスは、アニメ史に残る名（迷）場面です。
奈々生を助けたり、時におどけたりする姿は、物語に軽やかなリズムを与えています。

聖地モデル・川越の歩き方のヒント—縁結び気分で巡るなら

最後に、『神様はじめました』の舞台モデルとされる埼玉県川越市について。
古い街並みと神社が立ち並ぶ川越は、「小江戸」と呼ばれる情緒ある町です。
作中に登場するミカゲ社のモデルとされる神社も、川越氷川神社を思わせる雰囲気を持っています。

氷川神社は“縁結び”で有名で、恋愛成就のお守りや「縁結び風鈴」など、作品の世界観と重なる要素が満載です。
奈々生や巴衛のように、大切な人との絆を感じたいときに訪れると、物語の余韻をより深く味わえます。

夕暮れ時に神社の鳥居をくぐり、風鈴の音を聞きながら境内を歩けば、きっと心の中で巴衛の声が聞こえてくるはずです。
——「お前はもう、ひとりではない」と。

『神様はじめました』は、アニメでも原作でも、そして現実の街を歩いても楽しめる“優しい奇跡”の物語。
もう一度見返すたびに、奈々生と巴衛の絆の深さを新しく感じられるはずです。