皆さんは実写版『進撃の巨人』という映画を見たことがありますか?
大人気漫画『進撃の巨人』を実写化した作品なのですが、公開された当時、「ひどい!」という評価で話題になりました。
キャストや脚本、実写化そのものが否定されていることもある映画になっています。
そんな実写版『進撃の巨人』なんですが、実は”リヴァイ兵長”という大人気キャラクターが登場しないんです。
大人気キャラクターだから、実写版でも出しそうなものなのに、なぜ?と思った人も大きかと思います。
そこで今回は、実写版『進撃の巨人』にリヴァイがいない理由について、キャストやひどいという評価にも触れながら、考察・解説していきたいと思います。
実写版『進撃の巨人』の評価:”ひどい”と言われる理由
まず、実写版『進撃の巨人』の評価について話していきます。
実写版『進撃の巨人』は2015年に公開された映画で、前編・後編に分かれています。
- 前編:『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』
- 後編:『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD』
当時の私は小学生で、前編のみ劇場で見ましたが、話の内容は全く覚えていないが、人が巨人に食われるのを見ているのは面白かったな〜って感想でした。(グロス曹長か!)
いくつかの映画の批評サイトを見てみましたが、評価は5段階で1〜3が80%ほどで、ほめている人はほとんど見受けられませんでした。
ひどいと低評価していた人たちの主な意見は
- ストーリーが面白くない
- 設定がガバガバ
- 原作にリスペクトがない
- 立体機動シーンは実写ではみるに耐えない
- 俳優の演技がひどい
といった感じです。
逆にほめている人は
- 原作を知らなければそれなりに楽しめる
- CGはまあよい
- 巨人の迫力や不気味さは見応えがある
などでした。
ほめている意見を見つけるのがなかなか難しかったですが、あったのはこのような感じです。
個人的には、超まともで正当な評価だと思います。
進撃の巨人の大ファンからすれば、そもそも日本映画であのようなスケールの大きな話をやるのは限界があります。
そして、スケールが大きいものを邦画のフォーマットに移し替えるためには、大規模な原作改変が行われるのは当然です。
まず、この時点で原作ファンから嫌われるのは、当たり前です。
さらに、原作改編された結果、別物としてなら割り切れるといった作品になれば、まだマシです。
実写版のバクマンやカイジなどは、まだマシの範疇に収まっている作品といえるでしょう。
しかし、今回の進撃の巨人は、別物としてもひどいとしか言えない評価です。
せめて、設定とストーリーくらい作り込んでくださいよ、というのが私の意見です。
とにかく、実写版『進撃の巨人』は「漫画の実写化=ひどい」と言われるようになった、パイオニア的な作品であるくらい、原作の魅力を無視した、どうしようもない作品であるということです。
原作者の諫山先生は、この映画超楽しんでたみたいですけどね笑
実写版『進撃の巨人』のキャスト
正直キャストもひどいというか、そもそも設定からして日本人キャストってキャラクターに合ってないんですよね。
ミカサを除く主要キャラクターはみなドイツ系の名前で、原作でのビジュアルも西洋人のような顔をしています。
よって、日本人で正当なのはミカサだけなので、そもそも話にならないのですが、一応主要キャラクターのキャスティングを紹介します。
- エレン:三浦春馬
- ミカサ:水原希子
- アルミン:本郷奏多
- ジャン:三浦貴大
- サシャ:桜庭ななみ
- サンナギ:松尾諭
- シキシマ:長谷川博己
- ハンジ:石原さとみ
- ソウダ:ピエール瀧
- クバル:國村隼
皆さんの評価を見ていると、ハンジ役の石原さとみさんの演技は悪くないようです。
原作のハンジに近い演技ができているといえるでしょう。
それ以外は、原作と比べると大違いなので、別物としてみるしかないでしょうね。
別物としてみても、魅力的なキャラクターはいなかったように思います。
ここで問題になっているのが、長谷川博己さん演じるシキシマという、リヴァイのような立ち位置のキャラクターですね。
このキャラクターがなぜ存在するかは、後の項目でお話しします。
実写版『進撃の巨人』でリヴァイがいない理由
皆さんが一番気になってるのは、なぜ実写版『進撃の巨人』に大人気キャラクターであるリヴァイ兵長がいないのかということだと思います。
その理由として、考えられることを大きく2点話していきたいと思います。
ここからは、割とネタバレありきで話していきますが、内容を知ったところで面白さが変わるとは思えないので、安心してお読みください。
その前に、実写版『進撃の巨人』には、「シキシマ」というオリジナルキャラクターが登場します。
こいつは、作中では「人類最強の兵士」と言われており、その1点のみにおいては共通しているため、こいつが「リヴァイ」という立ち位置になっているようです。
しかし、原作とは違いこいつは、敵です。
原作のリヴァイは作中通して、エレンの敵になったことは一度もありません。
(白夜での選択で対立したことはありますが、明確に立場が”敵”になったことはないと思います。)
なので、私は「シキシマ」というキャラクターのことを「リヴァイ」だとは全く思っていません。
ですが、説明のために、「人類最強」という1点のみにおいて共通しているので、「シキシマ≒リヴァイ」ということを前提にここからの話を進めたいと思います。
理由①:日本という設定に合わせるため
まずは、設定を日本人であるということに変えたことが、1つ挙げられる点かと思います。
実写版『進撃の巨人』の脚本を担当した町山智浩さんによると、邦画で描くとなるとキャラクターの名前が西洋人チックになることが懸念されるため、主要キャラクター以外は、日本人のような名前にしたそうである。
その中で、「リヴァイ」というキャラクターは、日本人の名前ではあり得ない、「ヴァ」という文字が懸念点となり、名前を丸ごと変えたのだとか。
町山さんの話を調べていると、リヴァイというキャラクターは原作においても重要なキャラクターなので、登場とさせようとしていたことは間違ないと思います。
それで、日本人に寄せた名前のシキシマにしたとのこと。
だから、「シキシマ≒リヴァイ」間違ってはいませんでした。
しかし、世界観、設定、ストーリー、何もかもが違うので、シキシマというキャラクターも原作のリヴァイとは思えないキャラクターになっているのは間違いないです。
とても、同一視できません。
あと、日本人という設定に合わせるのであれば、エレンとかアルミンとかジャンとかの名前も違和感あるだろ、と思いますけど。
もう、設定のほんの一部だけを使って、全く違う映画にしていれば、もっと面白くなったかもしれないのに。
中途半端に原作に合わせようとした結果が、これだと思います。
(映画評論家としての町山智浩さんは大好きです!宇多丸さんとのコラボ待ってます!)
理由②:リヴァイが大人気キャラクターだから
もう一つの理由が、リヴァイ兵長が大人気キャラクターであるということが考えられます。
漫画原作のキャラクターを実写するとなると、難しいのはそのキャラクターを誰が演じるのかということです。
リヴァイという大人気で、癖の強いキャラクターを演じるとなると尚更キャスティングが重要になってきます。
よって、下手にリヴァイというキャラクターを実写で完成度高く作り上げるよりも、立ち位置だけ同じにした全く別のキャラクターにしてしまえば済む話になります。
そうすると、「実写版のリヴァイがひどい!」ということを言われずに済むと思います。
その代わり、「なぜリヴァイがいないんだ?」ということにはなるとは思います。
要するに、実写化するのが難しいキャラクターは、キャラクター設定を大きく変えて出してしまえ!という作り手の、ペテルギウス・ロマネコンティということです。
これで、クオリティの低いリヴァイが出てきても嫌だったですけど、シキシマというキャラクターが魅力的かと言われるとそうでもないので、どっちもどっちだったかもしれないです。
リヴァイがいない理由:まとめ
まとめますと、
- 実写版『進撃の巨人』の世界は、日本という設定なので、名前を日本人に合わせるために、「リヴァイ」という名前ではなく、「シキシマ」という名前に変えられた。
- リヴァイは人気キャラなので、下手に実写化するより、全く別のキャラクターにしたほうが良いと考えられた。
というのが、実写版にリヴァイが出てこない理由となります。
実写版『進撃の巨人』はどこで見れる?:配信サイトまとめ
実写版『進撃の巨人』が配信されているのは以下のサイトです。
- U-NEXT:見放題
- DMM TV:見放題
- Amazon prime video:レンタル、購入
- Lemino:レンタル、購入
- Rakuten TV:レンタル
- TELASA:レンタル
入っているという人は、マジで暇で何もすることがないと思った時に見てください。
わざわざ、このために入会するような映画ではありません。
まとめ
今回は実写版『進撃の巨人』にリヴァイが登場しない理由について話してきました。
- 日本という設定のため、名前を「シキシマ」にして登場させた。
- 下手に実写化するより、全く別のキャラクターにしたほうが良いと考えられた。
という2点が、私が考えられる理由です。
正直、リヴァイがいようがいまいが、映画の評価は変わらなかったと思います。
今回は見たい人だけ見てくださいということにしておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント